クインシーは、『オフ・ザ・ウォール』や『スリラー』、『バッド』などマイケルの数々の成功を手がけたが、ジャクソン一家の中でも特に父親であるジョー・ジャクソンから、これらの貢献について感謝されたことなど一度もないと話す。
マイケルのレコーディング中には毎日スタジオに足を運んでいたというジョーの言い分に対して、クインシーは反論する。
「彼は嘘つきさ。自分の儲けのために利用しているだけなんだよ。僕の貢献に対して、あの一家から感謝されたことなんて一度もないね。誰一人として、一度も。もちろんマイケルは感謝してくれたけど、彼だけだよ」
数々の現代の偉大なアーティスト達と共に作品を手がけてきたクインシーは、更に現代を象徴するアーティストと曲を制作する際には、いかに自信が重要かと語る。
「作曲っていうのは作業の過程なんだよ、終わりのない過程さ。とにかくやってみて、判断するんだよ。フランク・シナトラやレイ・チャールズのようなアーティストに対し安全ネットなしで飛べ、っていうには、自分が何を話そうとしているのかをキチンと理解していないとね。僕は13歳の時からこういうことをやってきているから、フランクを手がける自信があったよ。でもちゃんと落ち着いてやらないとダメなんだ。彼は鷹のように見張っているからね」