父はテイエムオペラオー、メイショウサムソンを輩出したオペラハウス。成長力に富んでいる。母の父もアンバーシャダイと重厚な血統背景で、一度軌道に乗ればどこまでも伸びていきそうな配合だ。
昨年の今ごろはまだ500万クラスをウロウロ。7月に勝ち上がっても、1000万を脱出するのにさらに6戦も要している。その戦績が示す通り、以前は安定感も決め手もない、どこにでもいる馬だった。
「ホント、条件戦を勝つのにあんなに苦労したのにな。勝つ味を覚えてから、馬が自信をつけたみたいだね」
3走前の大阪城Sでオープン勝ち。前走のオーストラリアTも2着と先行力としぶとさに磨きがかかってきた。
「今の充実度はものすごい」と師が驚くほどの成長力だが、それは調教の動きにも表れている。3日の1週前追い切りでは栗東DWで6F82秒3、ラスト1F12秒1の好タイム、併せた準オープンのシルクストリートに0秒7も先着した。
「見ての通り、今の状態なら楽しみだよ。前走で不良馬場をこなしたように週末が雨になっても心配ない。何とか重賞を勝たせてやりたい」とタイトル獲得に向け、気合が入っていた。
【最終追いVTR】栗東DWで追われ、6F83秒7→66秒9→53秒7→39秒7→12秒8(一杯)。同じオープン馬のフォルテベリーニを相手に1秒0先行。直線は馬なりのパートナーに対して食い下がるのが精いっぱいで、1馬身遅れでのゴールとなった。元来が攻め駆けしないとはいえ、1週前の動きと比較すると決してほめられる内容ではない。