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その他 2014年09月04日 11時00分
10年で死の足音が忍び寄る 合併症が怖い糖尿病のシグナル(1)
糖尿病を患うと、膵臓から分泌されるインスリンというホルモンが不足し、血液中のブドウ糖濃度(血糖値)が慢性的に高くなる。患者は世界的に増加する傾向にあり、国際糖尿病連合(IDF)によれば、2年前の統計で3億3000万人超、30年後には5億人に達すると推定されている。 中高年者で糖尿病を発症した人が、治療せずに放置したらどうなるか。一例を紹介しよう。 都内に勤務する木下治さん(48=仮名)は、38歳のとき、会社の健康診断で「糖尿病の疑いがある」と警告を受けた。再検査すると、過去2カ月ほどの平均的な血糖状態を示すヘモグロビン(Hb)A1c値は、5.8%(正常値は5.2〜5.6%。糖尿病は6.1%以上)で、「正常」「糖尿病」の間の「境界型」と診断された。 両親、兄弟とも糖尿病とは無縁だったので、「ちょっと食べ過ぎているだけ。オレは大丈夫」という根拠のない自信から、診断結果を無視していた。自覚症状がなく何も手を打たずにいると、翌年はHbA1cは5.9、翌々年は6.1に上昇。空腹時血糖は128ml/dl(正常は100〜110未満)で、ついに糖尿病と診断されてしまった。 それから2年後のこと。イエローカードを突き付けられた木下さんは、最近は「昼食後に妙に眠くなる」「背中がかゆくなる」「指先がジンジンする」などの自覚症状が表れるようになり、さすがに「このままではまずい。過食や運動不足に気を付けた方がいい」と思い、しばらくは車通勤や買い物も徒歩で行くようにして生活改善に注意するよう心掛けた。 しかし、サラリーマン社会は人付き合いも多い。木下さんもそんな日常生活に流されてしまい、努力は長続きせず、飲酒や深夜のドカ食いも以前の状態に戻ってしまった…。 結果はどうなったか。異常ともいえる食欲があるのに、木下さんの体重(68キロ)は増えず、逆に痩せ始めるという危険な兆候が見られるようになった。この現象はインスリン不足のため血液中の糖分を体に取り込めずエネルギー不足となり、筋肉などに蓄積されている糖分が使われて痩せるというもの。さらに失明につながる飛蚊症の自覚も出始め、足には靴下痕が残り、むくみも発症した。 木下さんが脳梗塞で倒れ、病院に搬送されたのはそれから間もない頃で、糖尿病の発症から10年年齢は48歳になっていた−−。 都内で総合医療クリニックを開く医学博士・久富茂樹院長は、こう説明する。 「少しぐらい血糖値が基準値を超えても大したことがない、と考えている方がよくいますが、最新の研究では、糖尿病と診断された時点で『血液中の糖分をエネルギーに転換したり、筋肉に溜め込んだりするのに必要なホルモンのインスリンを作り出す膵臓のβ細胞が、50%破壊されている』といわれます。このβ細胞は一度破壊されると元に戻らない。早い人では、その時点ですでに心筋梗塞や脳梗塞などの合併症状が起きているのです」
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芸能 2014年09月03日 19時00分
『花子とアン』で囁かれる美輪明宏と無名俳優の仲
吉高由里子(26)主演のNHK朝の連続テレビ小説『花子とアン』が高視聴率を記録する中、テレビ関係者の間で同番組のナレーションを務める美輪明宏(79)と、新聞記者の黒沢一史役を演じる木村彰吾(34)との仲が注目されている。 「彼は美輪の力で出演したといわれているんです。2人は一体どういう関係なんだと、話題になっていますよ」(ドラマ関係者) 木村は20歳の時に俳優を目指して大阪から上京し、21歳で美輪明宏が主演した舞台『毛皮のマリー』のオーデションを受け合格。舞台俳優としてデビューした。 「美輪は『裕ちゃん(故・石原裕次郎)より3センチ脚が長いのね』と正統派2枚目の木村にベタ惚れでした」(舞台関係者) さらに'03年、美輪のライフワークともいえる舞台『黒蜥蜴』で、木村は美輪の愛人役の雨宮潤一役にも大抜擢された。 「他にも、『椿姫』や『双頭の鷲』などの舞台で美輪の恋人役を演じている。'05年に公開された北野武監督の『TAKESHI'S』でも共演していますが、このときも美輪が北野監督に『この子はホンモノよ』と木村の出演を直訴したほど。容姿もそうですが、それほど役者としても高く評価しているんです」(前出・舞台関係者) 美輪はプライベートでも木村の面倒を見ていることから、一時は“愛人”という噂が流れたことがあったというが、木村はいまだに俳優として芽が出ない。 「そんな木村を何とか売り出そうと、美輪は『花子とアン』のナレーションを依頼された際、NHKに木村の出演を頼んだ。普通のタレントの依頼なら断りますが、美輪は一昨年に紅白に出場してからNHKにとって貴重なキラーコンテンツになっているだけに断れませんよ」(事情通) これまで朝ドラでは無名の役者が次々にブレイクしてきた。果たして木村もこの機会を生かすことができるのか。
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芸能 2014年09月03日 19時00分
皆籐愛子 細腕にワキ見せ連発で三十路エロ人気再浮上
最近落ち目気味だったフリーアナ・皆藤愛子(30)が人気復活だ。締まりのいい“二の腕”と“ワキ見せ”がウケているという。 皆藤は、かつて「最強のフリーアナ」として“愛ちゃん”の愛称で呼ばれたこともあった。アイドルのようなロリ顔に加え、身長158・バスト80センチのAカップ貧乳。女子アナファンだけなく、ロリマニアのハートも鷲掴みにした。 「人気ピーク時には局アナを含めた全女子アナの中でも人気ベスト3に入ると絶賛されたほど。洋服を着ているだけの写真集を出しても5万部完売。だから水着グラビアのオファーもハンパではなかった。フリーアナとしては飛び抜けた存在でした」(投稿雑誌編集者・藤井直樹氏) しかし、そんな彼女も三十路に突入。現在『めざましテレビアクア』(フジテレビ)で月、火のみに出演している。 「もう風前の灯かと思いきや、実はそうではない。確実に出番を増やしてきている。以前は『めざましテレビ』のコーナー担当、この春まで『めざましどようび』MCだったのですが、『めざましテレビアクア』の月、火のMCに昇格した。完全にアゲアゲです」(フジテレビ関係者) 言ってみれば、どん底を脱出。再浮上中だ。 「一時期は二の腕はタプタプで、顔もオバサン化。ネットでは『愛子、終了!』とまで酷評された。それに反応し出番を減らされたりもした。彼女も相当焦ったはずです」(前出・フジテレビ関係者) 女子アナ30歳定年が常識とされる中、容貌の衰えは致し方のないところ。 「お尻に火が付いていることを自覚したのでしょう。とにかく腕のたるみを取るためにジムでバーベル上げ。楽屋では時間さえあれば片手でカバンの上げ下げをやっている。前は素顔で勝負できましたが、最近はメークも念入りになった。結構努力しています」(バラエティー番組スタッフ) しかも最近の彼女は、大人の女の色香ムンムンでいやらしい系。 「けっこう二の腕が締まってきて、常にノースリーブを着用する。積極的な“ワキ見せ”でアピール。ワキを上げたとき、いい匂いの香水が漂ってくるし、“剃り残し”を見せながらワザとワキ汗をふいたりする。今後はセクシーなランジェリー写真集を考えているようです」(制作幹部) ロリアナ・愛子も立派な大人になった。
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その他 2014年09月03日 17時00分
話題の1冊 著者インタビュー 福澤徹三 『忌談3』 角川ホラー文庫 480円(本体価格)
−−今作で忌談シリーズも3作目になりました。 福澤 1作目を書くときに、担当編集者から「普通の怪談実話はありふれているから、アンダーグラウンドに特化した怪談はどうですか」と提案されたんです。面白いアイデアだと思ったんですが、取材が大変なので、それだけで1冊書くのは難しかったんです。そこでアウトローや夜の世界だけでなく、心理的に厭な話や不気味な話まで間口を広げたわけです。怪談実話は本来、超自然的な現象が軸だと思っているんですけど、この本は「忌まわしい」と感じられるものなら何でも一緒くたにしています。ほとんど苦し紛れで始めたシリーズなのに、ここまで続くとは思わなかったです。 −−どうやって話を集めているんですか? 福澤 今回はネタ不足に悩んだ揚げ句、担当編集者と大阪に取材へ行きました。そこで一般の方から作家まで一堂に集めてもらって、同業者からもネタを集めるというアコギなことをやりました(笑)。普段は地元の飲食店で取材することが多いです。ただ自分が酔っちゃうと話を聞くどころじゃなくなるし、長年取材をしてるんで、僕の顔を見るなり「もう怖い話はないよ」なんて顔をされます(笑)。時には一席設けたりもしますが、収穫がない場合もしょっちゅうだから、接待費がばかになりません(笑)。 −−地元の場合は、それが起こった場所を通ることもあるわけですね。 福澤 心霊現象が起こった店で飲んでいることもあります(笑)。でも商売柄、怖がっていられませんし、取材した話を鵜呑みにしているわけではないです。超自然的な現象に対するスタンスは中立なので、肯定も否定もしません。取材させていただいた方の意見は尊重しますが、あくまで聞き書きであって、真偽を検証する対象ではありませんから。ただ取材を続けていると、本当に奇妙な話に遭遇することがあります。そういう話を聞いたときは、やっぱり怖いですね。 −−文章にする際に気を付けている点はありますか? 福澤 必要以上に怖がらせないことでしょうか。感嘆符は使わず「ギャーッ」というような擬音も最低限に抑えています。心霊的な何かが出現する場面も淡々とした描写なので、物足りないという読者もいますが、僕自身が煽られると興ざめするたちなので…。そういう意味では大人向けかもしれませんけど、本当は小、中学生に読んでほしいですね。できればトラウマになっていただくと、思いやりのある大人に成長するんじゃないかと(笑)。(聞き手:本多カツヒロ)福澤徹三(ふくざわ てつぞう) 1962年、福岡県生まれ。デザイナー、コピーライター、専門学校講師を経て作家活動へ。『すじぼり』(角川文庫)で第10回大藪春彦賞受賞。
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芸能 2014年09月03日 15時30分
過去の芸人カップルあれこれ
芸人が芸人を口説き、やがて交際に発展するパターンは、意外と多い。しかし、売れない時代はともに相思相愛だったが、知名度や人気、収入面で格差が生じると、別離を迎える。有名なところでは、友近となだぎ武。アジアン・馬場園梓とWエンジン・チャンカワイ。最近では、キンタロー。と河口こうへい。 いずれも、破局した今なお全員が独身を貫いており、女性芸人側が金満だ。反して、男性側がぶっちぎりで売れた例もある。たとえば、劇団ひとり。 作家、映画監督としても大成功を収めたひとりだが、20代のころ、わずかな期間ながらも同棲をしていた。お相手は、なかのよいこ。『とんねるずのみなさんのおかげでした』(フジテレビ系)の人気企画“細かすぎて伝わらないものまね選手権”では、トレンディドラマ『101回目のプロポーズ』(同)のときの浅野温子を持ちネタにしている、なかの。90年代、『進ぬ!電波少年』(日本テレビ系)の企画“15少女漂流記”にみずからの意思で挑戦したことがきっかけで、ひとりと別れた。 「悔しいです!」でおなじみのザブングル。“奇跡の顔面” 加藤歩は既婚者だが、いまだ独身の松尾陽介は、かなりのイケメン。売れない時代は、ゆみみという中谷美紀似の芸人と交際していた。彼女は現在、サンミュージックに籍を置き、イー☆ちゃんとコンビ芸人・マリアとして活動している。 最後に紹介するのは、今なお旬が続いているアルコ&ピース。話術、ハスキーボイスともに優れている平子祐希は、愛妻家で子煩悩。ふたりの子どもがいる今でも、さかんに嫁を抱くことを、正々堂々と明かしている。相方の酒井健太は、やや女性的。『THE MANZAI 2011』でスターダムにのし上がるほんの少し前まで、ロリィタ族と交際していた。 その名の通り、ロリータファッションに身を包み、やや病んだようにも見える、ロリィタ族。ラブラブだったころは、首を絞められながら愛し合うというプレーにハマったことがあったとか。某テレビ番組で酒井に復縁を迫るなどして、やや痛い…。 探ればまだ出てきそうな芸人カップル。折を見てまた、紹介したい。(伊藤由華)
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トレンド 2014年09月03日 15時30分
芸能人女性の落とし方(17)〜巨匠から学ぶ! SKE48 松井珠理奈の脱がせ方〜
今月13日から公開される映画『舞妓はレディ』に女優として出演しているSKE48の松井珠理奈。そんな彼女の出演作の中で忘れてはならないのが、元々シングル曲のMVとして依頼されたにも関わらず、64分の映画を作ってしまった大林宣彦の『so long!』だ。大林宣彦と言えば数々の映画で女優のヌードを撮ってきた脱がせ上手な監督としても有名である。そんな彼と珠理奈による2013年5月18日にNHKで放送された対談が忘れられない。 珠理奈は『so long!』に関わったものだけでなく、視聴者全員が感じた疑問に関して監督に正面からこう問いかけた。 「福島に帰るということを麻友さんに告げるシーンがあったんですけど、けっこう真剣なシーンというか、感動的なシーンだったんです。その大切なシーンをなぜ露天風呂の中に入って撮ったのかなっていう…」 そう聞かれ監督はゆっくり天井を見上げると「露天風呂であのシーンをするのは、やりやすかった? やりにくかった?」という二択を珠理奈へ提示した。ここでやりにくいとは言えるわけがない彼女は「…やりにくくはなかったです。2人っきりの環境だったから…」と告げると監督は「そうだろ!? それなんだよ!!」と身を乗り出す。 そして監督の熱弁が始まった。「あれは寒い季節だったよな。寒いとどうしても体が硬直するんだよ。だからまずそれを和らげることを考えなきゃいかん! (中略)入浴シーンというのは、大人のエロチックシーンじゃないんだ! お風呂に入ることでむしろ少女っぽくなる。あなたの持ってる肉体の魅力というのは清潔感。つまり湯気の中にいるとむしろ赤ん坊に戻っちゃうみたいなね。だからあの時の僕の狙いは、生まれたままの裸んぼうのような心、まあ見えるのは体なんだけど、だけどそういう心が映画に出てくればいいと思ったわけ!」 この話を聞いて僕は脳天を稲妻が貫いたかのような衝撃を受けた。女優が裸になる理由に関してよくぞここまでベラベラとしゃべれるものだ! 今までこうやってたくさんの女優を脱がせてきたのか! と。 そして珠理奈も「確かにそうやって聞くとなるほどな〜! って思いました〜!」と納得している。このまま珠理奈がAKBグループを卒業し、本格的に女優デビューとなったら大林映画のヒロインとしてポロリしてしまうのでは、と心配になるほどの納得の顔。しかし彼女はまだ17歳。簡単にポロリさせるわけにはいかない。 SKE48といえば先日、海水プールの広報大使を務めた。そんな中、彼女達がCMで実際に体験したのはうつ伏せで寝そべった状態のまま、急降下するスライダー、サーフヒル。このアトラクションは極めてポロリ率が高いことで有名だ。撮影時は大丈夫だったようだが、サーフヒルの魅力に取りつかれた珠理奈がまたこの場所に訪れる可能性は無きにしも非ず。だからこそ我々は夏が完全に終わるまで、毎日タオルを持ってスライダーの前で待機する必要があるのだ。 もし珠理奈が現れたら、滑り終わった直後、タオルをかけにいかなければならない。何も知らずにうつ伏せの状態から立ち上がったら、ポロリを衆目に晒してしまうことになるからだ。しかしこちらも紳士として胸を見るわけにはいかないので、ハチマキで目隠しをした後、ルートを予測し、珠理奈が滑り出したら全力で走り出そう。 「じゅりにゃ〜〜!! 立ちあがっちゃだめだ〜〜!」 もしあさっての方向へ走っていき、壁に激突して死んでもそれは本望だろう。なぜなら自分のポロリを守ってくれようとした男に惚れない女はいないからだ。珠理奈はきっと感謝してくれるはず。もちろんポロリを阻止することができれば、2人の間に恋が生まれるのは間違いない。以上、健闘を祈る。(文・柴田慕伊)
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芸能 2014年09月03日 15時30分
女優業にも進出のものまねタレント・福田彩乃の口元がセクシー
綾瀬はるか、吉高由里子、長澤まさみ、ローラなどのものまねでおなじみのタレント・福田彩乃(25)が本格的に女優業に進出している。 11月15日から放送されるWOWOWの連続ドラマ「平成猿蟹合戦図」(出演=鈴木京香、高良健吾ら)ではホステス役を演じるが、劇中でも得意のものまねを披露するという。 福田は88年9月18日生まれ、愛知県豊田市出身。高校卒業後、スーパーの精肉店やエステティックサロンなどで働いた後、派遣社員としてトヨタ系企業で勤務していたが、09年に派遣切りに遭って失業。 その際、芸能事務所アミューズのオーディションを受けたところ、バラエティ部門賞に選ばれて、芸能界デビュー。 その後は、完ぺきなものまねで注目を集め、バラエティ番組に引っ張りだことなり、またたく間に売れっ子タレントなった。 その一方で、お笑いタレントにしては、美人であることが制作側の目を引いたのか、11年7月期のTBSドラマ「華和家の四姉妹」で女優デビュー。以降、TBS「ATARU」(12年4月期)、フジテレビ「結婚しない」(12年10月期)、TBS「TAKE FIVE〜俺たちは愛を盗めるか〜」(13年4月期)、TBS「安堂ロイド〜A.I. knows LOVE?〜」(13年10月期)、日本テレビ「金田一少年の事件簿N(neo)」(14年7月期)などに出演。 映画にも、「マレフィセント」「キャプテンハーロック -SPACE PIRATE CAPTAIN HARLOCK-」「劇場版 仮面ライダーウィザード in Magic Land」などで、声の出演を果たしている。 タレントウォッチャーのA氏は、「ノーマルメイクの鳥居みゆきもかわいいのですが、お笑い系のタレントで、いちばん美形なのは、福田でしょうね。女優の仕事が継続して入っているのは、美貌だけではなく、演技力も評価されている証しだと思います。福田といえば、特に笑った時の口元はたまらなくセクシーですね。あの口元を見せられると、男はいろんないけないことを想像してしまいます」と語る。 これからも、本業のものまねを忘れることなく、女優として開花してほしいものです。(坂本太郎)
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ミステリー 2014年09月03日 15時30分
不沈猫サムは実在したのか? (2)
第2次世界大戦中、ドイツ海軍の戦艦ビスマルクを攻撃し、撃沈の現場に立ち会っイギリス海軍の駆逐艦コサックは、波間に漂う木箱へしがみついていた「トラジマ猫」を拾い上げた。古来より猫は船乗りのお守り兼ペットとしてありがたがられており、近代的な軍艦にも多くの船乗り猫が乗り組んでいたのである。この「トラジマ猫」もまた、戦艦ビスマルクの船乗り猫で、名前はオスカーだったらしい。 ともあれ、数奇な偶然から敵艦に拾い上げられたオスカーは、そのまま駆逐艦コサックの船乗り猫となり、再び洋上生活をおくることとなったのである。そして、ビスマルク沈没後の大西洋では潜水艦と輸送船団の戦いが中心となり、駆逐艦コサックも輸送船団の護衛任務に投入されていた。 ビスマルク撃沈から約5か月後の1941年10月23日、駆逐艦コサックはドイツの潜水艦に雷撃され、艦の前半部に致命的な損傷を受けた。乗員219名中159名もが戦死するほどの大損傷だったが、それでもなんとか沈没だけは免れ、また「トラジマ猫」オスカーも生き延びた。しかし、タグボートで味方の軍港まで曳航する途中、悪天候に見舞われて駆逐艦コサックは「大西洋」に沈没してしまう。 コサックが沈んだのは10月27日で、ビスマルクの沈没からちょうど5か月目だった。そして、オスカーは再び波間を漂うこととなってしまったのである。 ところが、オスカーの物語は終わらなかった。今度はイギリス海軍の空母アーク・ロイアルに拾われ、またしても船乗り猫としての艦上生活をおくることとなったのだ。どうやら、その頃からオスカーではなく“Unsinkable Sam”つまり「不沈猫サム」と呼ばれるようになったらしいのだが、名前ばかりか「毛並みまで変わってしまった」らしく、伝えられているイラストは白黒ぶちの「ハチワレ猫」なのだ…。 駆逐艦コサックの沈没から空母アーク・ロイアルへ乗り移ったあたりから、サムの物語には幾つかの不自然な点が見受けられるようになる。この毛並み問題はそのひとつに過ぎず、後にはより大きな問題も次々と浮かび上がってしまう。 ともあれ、不沈猫サムとなった奇妙な猫の物語は、さらに続くのである。(続く)
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スポーツ 2014年09月03日 15時30分
2年間マイナーで終えたアスレチックス中島裕之 米国残留か? 日本復帰か?
12年オフ、海外FA権を行使して、総額650万ドル(約6億8400万円)の2年契約でアスレチックスに移籍した元西武の中島裕之内野手(32)が、ただの一度もメジャー出場がかなわず、契約が満了する。 中島は遊撃のレギュラー候補として、アスレチックスに入団したものの、昨季はオープン戦で左足を負傷したこともあり、1度もメジャーに上がれず、傘下3Aサクラメントでシーズンを終えた。3Aで残した成績は、90試合出場で打率.283、4本塁打、34打点。 今季はスプリングキャンプに招待されることもなく、マイナーで開幕を迎え、4月30日(日本時間5月1日)には、2Aミッドランドに降格させられる屈辱を味わった。2Aのレギュラーシーズンは終了したが、チームはプレーオフ進出を決めており、9月中旬までに全日程を終える予定。 9月1日(日本時間2日)から、メジャーでは登録枠が25人から40人に拡大したが、中島は昇格が可能となる40人枠から外れているため、今季もマイナーでシーズンを終了することが決まっており、2年間で1度もメジャーでプレーすることはできなかった。 今季、中島は3Aで12試合に出場し、打率.128、0本塁打、4打点。2Aでは、73試合で打率.266、6本塁打、31打点の成績の成績を残している。 3年目は年俸550万ドル(約5億7800万円)で、球団が契約更新の選択権を持つが、実績を残せなかったため、行使される可能性は極めて低い。 夢をもって、米国へ渡った中島だけに、メジャーでプレーしたい意向はあるだろうが、守備面での評価が低く、メジャー契約でオファーする他球団が出てくるとは考え難く、米国に残れたとしても、マイナー契約となりそう。 そうなると、年俸は大幅に下がり、メジャーに上がれる保障はない。これまで同様、マイナーで泥水をすすらなければならなくなる可能性も十分。 アスレチックスとの契約が切れることで、古巣の西武や阪神など、国内の球団が熱視線を送り、獲得に向け調査を開始している。日本球界に復帰する場合、FA宣言した翌々年(14年)の11月30日までは西武に保留権があるため、それまでに西武以外の国内球団が中島を獲得するためには、最終年俸(12年)2億8000万円を基準とした補償金を旧球団に払うことが必要となり、古巣の優勢は揺るがない。 2Aのレギュラーシーズンを終えた中島は、プレーオフ後に、「まだ、時間があるんで、じっくり考えたい」と話している。 日本球界に復帰すれば、2億5000万円〜3億円程度の年俸はもらえるだろう。薄給でも、メジャーへの夢を追って、米国に残るか、はたまた現実を取って、日本に戻るか、究極の選択を迫られることになる。(落合一郎)
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スポーツ 2014年09月03日 15時00分
日米野球“本気モード”のまやかしで早くも暗雲の小久保ジャパン
11月に開催される『2014 SUZUKI 日米野球』の詳細が発表された。侍ジャパンは12球団合同の経営会社を立ち上げたように、日本野球機構(NPB)の新たな収入源として大きな期待が寄せられている。その“目玉商品”が日米野球である。 「アメリカ選抜チームをどうやって本気にさせるかが重要なテーマとなりました」(NPB関係者) 投手に球数制限を設けること、タイブレーク(延長十回以降は無死一、二塁から攻撃をスタート)を導入することを決めたのも、その一環だという。しかし、こんなことでアメリカチームは本気になるのだろうか。 「米国の投手の大半は『肩は消耗品。オフに投げたくない』と考えている。制限を設けたから参加してくれというメッセージを込めたのだろう」(ベテラン記者) 過去の日米野球を思い出してみると、米国チームは家族連れで来日し、観光を楽しんでいた。タイブレーク制になったのも、「早く試合を終わらせてやろう」という、家族に向けたサービスでもあるようだ。 「米国側の会見出席者は“WBCで2回優勝している日本”への敬意を口にしていましたが、リップサービスにすぎません。米国側を臨戦態勢の本気モードにさせる苦労はわかっているはず。米国は野球を含む4大スポーツが季節ごとに上手にすみ分けし、野球選手は『ワールドシリーズが終わったらオフ』と認識しています。若手中心の米チームを編成するとしても、有望な人材はプエルトリコのウインターリーグに派遣されてしまう…。帰還を恐れ、黒田、田中、ダルビッシュも派遣してくれないでしょう」(前出・記者) NPB側も米国側の本心はわかっているという。今年は小久保ジャパンの初陣なので米国選抜にこだわったが、興行面での最良のパートナーは台湾、韓国、豪州である。ただ、NPB側には「格下の国とやっても盛り上がらない」との不安があり、手抜きモードに入っていても構わないから米国選抜の方が商売になると判断したようだ。 ファンは納得できるか?