矢野監督
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スポーツ 2022年02月05日 17時30分
阪神・矢野監督だけじゃない、プロ野球監督の去就騒動 電撃休養から一転して復帰したケースも
お家騒動の新たな火種となるのだろうか。 阪神タイガースの矢野燿大監督の「退任宣言」が波紋を呼んでいる。キャンプイン前日の1月31日、今シーズン限りでの退任を発表した。異例のタイミングでの意思表明には、球団内はもちろん、ファンや関係者も驚きとして捉えるしかなかった。矢野監督自身によると、退路を断つことでシーズンへの意気込みの強さを表したとのことだが、伝統球団はこれまでにない程のネガティブな空気とともにキャンプへ突入することとなった。 指揮官の去就を巡る「不可解」な騒動は、これまでの日本球界では頻繁に起こっている。 記憶に新しい昨年10月のシーズン終盤、埼玉西武ライオンズの辻発彦監督の昨シーズン限りでの退任がメディアを通して発表されている。2季ぶりの優勝を逃し、Bクラスに低迷した責任を取っての「辞任」という報道が球界を駆け巡り、次期監督候補の名前も伝えられていた。だが、その数日後には一転して「球団側からの続投要請を受諾」と報じられることに。 チームはその後、最終戦で最下位が確定、色んな意味で後味の悪い締め括りとなった。 19年前の2003年、巨人も監督人事で揺れた。この年、故障者が続出したこともあり連覇を逃し、最終的に3位に終わった原ジャイアンツ。シーズン終盤には翌年の続投が内定していたにもかかわらず、球団内での確執などが伝えられるなど、さまざまな憶測が飛び交う泥沼状態に。結局、原監督の「辞任」という結末を迎え、原政権(第一次)はわずか2年で幕を閉じた。 1996年には、ペナント争いの最中の離脱が。オリックスブルーウェーブと激しく首位を競うなど、優勝も狙える位置につけていた日本ハムファイターズの上田利治監督(当時)が、9月に入り突然、休養を発表。就任2年目で若手も育ってきており、リーグ制覇へ向けひた走っていた矢先の名将の離脱。優勝はオリックスにさらわれ、日本ハムは2位に終わる。シーズン終了後、上田氏は監督の座に復帰している。 何れも、見守ることしかできないファンが困惑することとなったこれらの例だが、あくまでもシーズン途中からのエピソードであり、今回の阪神タイガース・矢野燿大監督のケースとはシチュエーションは大きく異なる。 騒動の発端である指揮官の一挙手一投足も含め、名門球団の2022年の動向に大いに注目が集まることは間違いなさそうだ。(佐藤文孝)
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スポーツ 2021年11月08日 11時00分
阪神・矢野監督が今オフに電撃辞任? CS惨敗後の意味深な挙動、再建に舵を切るチーム方針にも悪影響か
「最悪の結末」となってしまった。クライマックスシリーズ・ファーストステージ(以下=CS)で矢野阪神が連敗した。今季は後半戦まで首位をキープし、「16年ぶりの優勝か?」とファンを期待させていた。しかし、ヤクルトに逆転優勝を許し、「CSでの逆襲、日本シリーズ進出」の夢も消滅してしまった。 「阪神の今季の公式日程は、これで終了したことになります」(在阪記者) 負けて終わるのは、気分が良くない。敗北感もひときわ大きく感じられた。 >>阪神、高橋のCS開幕起用は「裏目に出る」? 巨人相手の“天敵”投入も物議、早期敗退の可能性も<< 試合後、巨人・丸佳浩が勝利インタビューのマイクを向けられていた時のことだ。ビジターチームの選手インタビューだったので、球場全体に音声を流していなかったが、一部の虎ファンがキョーレツな野次も飛ばしていた。それも、阪神ナインに向けて。 「戦力補強も必要かもしれません。ただ、国内FAに関してはリサーチ段階で旗色が良くないと分かったのか、今年は静観するようです」(関係者) しかし、首脳陣は大掛かりなテコ入れがされそうだ。 「カツノリこと野村克則氏、オリックスなどで指導経験を持つ藤井康雄氏らがコーチで入閣するようです」(在阪記者) CSが始まる前の11月2日、阪神は清水雅治野手総合コーチなど、二軍担当コーチ5人の退団を発表している。阪神二軍と言えば、今季ファーム日本一を勝ち取った。しかし、経営陣は満足していなかったようだ。 「結果を出していた指導者たちの退団に首を傾げる声も聞かれました。でも、二軍が強かったのは、『一軍半の戦力』によるものなんです。江越、板山、高山など期待されながらも一軍に定着できずにいる中堅クラスが二軍で活躍しても…」(球界関係者) “一軍戦力”に育て上げることが、二軍組織の本来の目的である。 育成に大きく舵を取ったとも解釈できる。生え抜き選手が活躍するのはファンも歓迎だろう。とは言え、ペナントレース優勝からは16年も、そして、日本一は1985年から遠ざかっている。優勝に飢えているファンをさらに待たせることにならないか? 「経営陣は育てながら勝つとか、勝ちながら育てると言っていましたが」(前出・同) 矢野燿大監督は、責任重大だ。 CSファーストステージに敗れた後、矢野監督は共同会見で、「ファンに申し訳ない」と繰り返していた。心なしか、シーズン中の会見よりも声が小さく感じた。 ゲームセット後も、意味シンな光景が見られた。整列してスタンドのファンに一礼し、その後、巨人・原辰徳監督と握手を交わした。お互いの健闘を称え合ったわけだが、別れた後、矢野監督はもう一度原監督の方を見た。原監督の後ろ姿が目に入ったからか、うつむいたまま一塁側ベンチに帰って行った。 もうひと言、何かを伝えたかったのではないだろうか。 共同会見では、球団から出ている続投要請についても質問された。「もう、返事はしたのか」――。 「今、ちょっと喋れるアレじゃない。終わったばかりなんで」 続投要請を受諾する方向だとは聞いているが…。自責の念を抑え切れなかった場合、オフは大激震となる。再建の適任者は、チームの弱点も熟知した矢野監督である。(スポーツライター・飯山満)
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スポーツ 2021年07月19日 11時25分
阪神・藤浪、後半戦の出場機会が激減? 球団内で高評価も、矢野監督が途中加入のライバルを優先か
まずは「主砲」に着手ということだろうか。16年ぶりの優勝を果たすには主砲・大山悠輔選手の復調は不可欠だが、阪神・矢野燿大監督が取り組まなければならないことはほかにもある。藤浪晋太郎投手と佐藤輝明選手だ。 藤浪は中継ぎのままでいいのか、佐藤は自らの打撃フォームを見失っているが…。 7月18日、阪神が活動を再開させた。本拠地・甲子園球場で球宴出場した選手と、一時期国した外国人選手を除いた全体練習が行われたのだが、もっともハードなメニューをこなしたのは、矢野監督だった。 「練習は午後からでした。矢野監督は前日の球宴第2戦の行われた仙台から午前中に移動し、その足で球場入りしました」(在阪記者) 矢野監督が大山に直接、打撃指導をしたのは、既報通り。大山も「しっかり整理して自分のものにできるように」と指揮官自らの指導に感謝していたが、対照的なのが藤浪。直接、声を掛けるシーンは見られなかった。 >>阪神、藤浪リリーフ起用はもう限界?「晋太郎を先発に西を7回に」球界OBが提案も批判相次ぐ「理解できない」<< 後半戦の藤浪の起用法について、関西圏で活動するプロ野球解説者がこう予想していた。 「ピッチング内容が安定しないので、矢野監督としては僅差では使いづらいと考えているはず。先発投手が早いイニングで崩れた時に起用されると思います」 トレードで途中加入した二保旭を中継ぎで使っていく予定。その二保が結果を出せば、「藤浪の出番はさらに減っていく」というのが、大方の予想だ。 しかし、オリンピック・ブレイクは約1か月間もある。その間、“五輪のウラ興行”とも称されるエキシビションマッチが行われるが、その実戦参加組から外し、再調整させる方法もあるはずだ。なのに、藤浪に関してはそういった情報が一切出ていない。「今季は構想外」との声も聞かれた。 「試合終盤、藤浪はブルペンから味方打者に声援を送るなどしており、球団スタッフもその姿勢を評価しています」(球界関係者) また、交流戦明けに勢いが止まった佐藤だが、厳しい内角攻めに遭い、それを無理に打とうとし、本来の打撃フォームを見失ってしまった。オリンピック・ブレイクは、苦手克服のために首脳陣が指導できる貴重な期間ともなるのだが、こちらも具体的な指導の予定は聞かれない。 「矢野監督も藤浪たちを何とかしてやりたいと思っているんですが、大山の指導を優先し、彼らを後回しにした感じ」(前出・同) 昨今、矢野監督に対するファンの非難コメントも増えてきた。サイン伝達の疑惑をかけられた際、ヤクルト・村上に怒鳴り返したこと、巨人戦で降雨コールドが宣告された時にガッツポーズを取ったこと、サヨナラ勝ちした試合後に感極まって泣いたこと等々…。それらの言動に虎ファンは「もっと堂々としていてくれ!」と嘆いているそうだ。 藤浪、佐藤を指導し、復調させれば、こうした批判は消え、16年ぶりの優勝もグッと近づいて来るのだが…。後回しにして、何もやらなかったら、夏休みの宿題と同じだ。(スポーツライター・飯山満)
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スポーツ 2021年07月08日 11時35分
阪神・矢野監督にサイン伝達疑惑の影響か 試合後に見せた“らしくない”態度、近本にもトラブルの後遺症?
「伝達疑惑」の後遺症だろうか。矢野阪神が敵地・神宮球場で迎えた東京ヤクルトとの第14回戦(7月7日)を落とした。敗因は“らしくない”試合運びである。 初回の阪神の攻撃だった。1番・近本光司外野手がレフト前ヒットを放つ。一塁に走る近本は雄叫びを挙げていた。感情を露わにする場面ではない。試合を決める決勝打ならともかく、「昨夜のトラブル」を払拭できていないと感じた関係者は少なくなかった。 >>阪神・佐藤の5三振は「名誉ある記録」? 里崎氏が批判の声に反論、ライバル選手と比較するファンも<< 「次打者の糸原の打席の間、二塁に進みました。スタンドのファンもちょっとざわつきました。近本は両拳を膝の上に置いていました」(スポーツ紙記者) 昨夜の同カードで、二塁走者・近本が左腕を動かし、「相手バッテリー間で交わされたサインを味方バッターに伝えているのではないか」と疑われた。試合前、セ・リーグ幹部職員が改めて「紛らわしい行為はしないように」と、阪神球団に注意していた。しかし、それで一件落着とはならなかったようである。 まず、昨夜の試合後のことだ。矢野燿大監督は共同会見に応じ、試合を総括した。当然、伝達疑惑のことも質問しなければならなかった。矢野監督は紛らわしかったことは認めたが、サインの盗み見は完全否定していた。 普段は聞かれたことに対し、淡々と応えていたが、この時は違った。約3分、一方的に喋り続け、話がいったん途切れると、さらに「だから冷静になって思うと…」とまた喋り始めた。最後に「もういい?」と、記者団に念押しまでしていた。 その“らしくない”様子は、この7日の試合でも続いていた。 4対4の同点で迎えた8回裏、矢野監督がコールしたリリーフ投手は齋藤友貴哉。「勝利の方程式」の一角である岩崎優を温存し、それが裏目に出てしまった。 「数日前、球宴休みを見越して、リリーフ陣にちょっと無理をしてもらうようなことも言っていたんですが」(在阪記者) 代役の齋藤が期待に応えられなかったのは結果論だが、こんな指摘も聞かれた。「岩崎、スアレスの両方とも出場登録されています。最初から投げさせる予定がなかったのなら、投手をいつもよりも多く登録しておくなど準備をしなければ…。いつもの矢野監督は用心深いんですが」(プロ野球解説者) 4回、佐藤輝明選手に20号アーチが出て同点に追いついた。佐藤にホームランが出て、打線が勢いづかなかったのも、いつもの阪神らしくなかった。 先発はソフトバンクから途中加入の二保旭投手。試合前、阪神ベンチには「二保投手が勝てますように みんな」と書いた七夕の短冊が貼られていた。新加入選手を気遣う優しさである。阪神は結束力の高いチームだが、昨夜のモヤモヤも全員で抱えてしまったのだろうか。 神宮球場の周辺は東京五輪の関係で一部道路が通行止めとなり、ファンは最寄り駅まで遠回りをさせられている。交流戦明けに失速した阪神に重なって見えてくる。(スポーツライター・飯山満)
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スポーツ 2021年05月26日 11時00分
阪神に早くも交流戦惨敗の危機到来? 誤算続きの逆転負けに岡田元監督も激怒「この負けは痛い」
好調だった投打の主力に「異変」だ。セ・パ交流戦の開幕カードの舞台となった甲子園球場で25日、矢野燿大監督はパ・リーグ球団との戦い方の難しさを再認識したのではないだろうか。交流戦で逆転負けを喫したのは既報通り。試合後のインタビューは、その逆転アーチを許してしまったセットアッパー・岩崎優投手のことから始まった。 「そんな完璧なヤツおれへんよ」「勝負している以上、やられることもあるし、でも、今まで助けてもらってるんで」 矢野監督は岩崎をかばった。 1点リードの8回、「勝利の方程式」の一角である岩崎が逆転2ランを浴び、次打者にも左中間二塁打を食らったところで、指揮官は投手交代を告げた。「良い時もあれば、悪い時も」という矢野監督の言葉は正解だ。 しかし、その試合でラジオ解説者を務めたOBの岡田彰布氏は別の見方をしていた。岩崎の後を託された岩貞祐太投手も失点を許したことを含め、「この負けは痛い」を連呼していた。 「岡田氏は『パ・リーグのバッターは岩崎、岩貞のことをよく知らない』と前置きし、セ・リーグの球団なら、岩崎が出てきただけで、勝ちパターンのリリーバーだと警戒してくれるが、パ・リーグは岩崎のことを知らないので、全然警戒してくれないとの持論を展開していました。だから、交流戦の初戦を岩崎で落としたことは、『大したことないじゃないか』と、パ・リーグ各球団に思い込ませてしまう、と。阪神は交流戦を優位に進められないと危惧していました」(在阪記者) 岡田氏は、セ、パ両球団での監督経験がある。試合中、イヤホンでその実況を聞いていたが、氏は少し怒っていたような口ぶりだった。 >>阪神・矢野監督に金村氏が苦言「2人とも潰してまいよるな」 糸井を差し置いてのロハス起用を問題視、本人も自身の非を認めた?<< また、この試合から背中の張りでチームを離れていた大山悠輔内野手が復帰した。「4番・三塁」でスタメン出場しているが、ここまで代役ながら「4番」として打線を牽引してきた佐藤輝明選手は、6番に降格。守備位置も三塁から右翼に戻されている。その佐藤がノーヒットに終わったことも気になるが…。 「パ・リーグも佐藤に関心を持っていました。今日の時点では、ロッテ投手陣は佐藤に脅威を感じなかったと思います」(プロ野球解説者) 大山をいきなり4番で復帰させた。こちらは指揮官の期待に応えたが、降格した佐藤は勢いを失ってしまった。試合前、「4番佐藤、5番大山」を予想する声もあったが、 「矢野監督が大山のメンツに配慮した」(関係者) との情報も聞かれた。 「パ・リーグは新人の佐藤のことをよく知らない分、大山以上に警戒していました」(前出・同) これが、通常のペナントレースであれば、セ・リーグ各球団は過去の実績からして、大山の方を警戒しただろう。「対戦チームのことをよく知らない」、これが交流戦の難しさでもある。近年、交流戦で負け越したチームがそのまま失速する傾向がセ・リーグにはある。 「パの各球団は『トラ対策』として、佐藤の情報を集めていました。これまでのセ各投手の配球も分析しており、意外な弱点を見つけたのかもしれません」(前出・プロ野球解説者) 岩崎、岩貞の失点も痛いが、佐藤の状態が気になる。(スポーツライター・飯山満)
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スポーツ 2021年04月16日 11時10分
首位快走の阪神、2008年の悪夢再び? 迫りくる因縁の五輪、稲葉監督は梅野らの大量引き抜きを画策か
広島に連勝し、「首位」をしっかりとキープ。17試合を消化し、13勝4敗。2位巨人とのゲーム差は3、矢野阪神が好調だ。しかし、序盤戦で首位戦線に躍り出るペナントレースの展開には、イヤ~な思い出もあるようだ。 「初回の攻撃で大山悠輔内野手に今季1号のホームランが出て、4回には佐藤輝明選手もホームランを放ちました。チーム関係者は『大山と佐藤のアベック弾』を心待ちにしていたので、ようやく出たかという思いです」(在阪記者) アベック弾となった佐藤の今季5号は、センターバックスクリーンに飛び込んだ。その飛距離と高い放物線に、ファンは見とれていた。主砲と期待の新人が打って、投手陣も好投――。こんな理想的なゲーム展開がされたのに、関係者の気持ちが晴れないのは「2008年の悲劇」があるからだ。 「その年、序盤戦から攻守ともに絶好調で、オールスター戦前にマジックナンバーが点灯しました。でも、その後、原巨人が息を吹き返し、最大13ゲーム差まで開いていたのに、逆転優勝されてしまいました」(前出・同) 阪神にとっては、思い出したくない黒歴史だろう。13ゲーム差を逆転された要因はいくつかあるが、当時を知る関係者、OBによれば、「主力の離脱」が痛かったと言う。 「4番の新井貴浩、クローザーの藤川球児、守備の要だった正捕手の矢野輝弘(現・燿大監督)をオリンピックメンバーとして引き抜かれてしまいました。巨人も上原浩治、阿部慎之助が代表入りしましたが…。代役の選手が活躍したのは巨人、阪神は主力の離脱がそのままマイナスとなりました」(OB) 北京夏季五輪の野球競技によるものだ。そういえば、今年もオリンピックイヤーである。現時点で、阪神では正捕手の梅野隆太郎の代表入りが有力視されており、「復活した藤浪晋太郎、大山、セットアッパーの岩貞、岩崎に稲葉代表監督が興味を示している」とのこと。全員、欠かすことのできないメンバーだ。阪神の関係者たちが“08年の悪夢”を重ねてしまうのも、当然か…。 >>阪神・梅野、今オフのFA流出は避けられない? 矢野監督が固執する捕手併用制はV争いにも悪影響か<< 「投打の主力選手の好調な時期が重なっただけ。すでに、リーグワーストタイの11個のエラーが記録されています」 そんな冷静な意見を語るプロ野球解説者もいたが、元々、阪神というチームは細かい野球をしない。「打ってナンボ」であり、その豪快さを原動力としてきた。 そういえば、明日4月17日は「バックスクリーン3連発」の出たメモリアル・デーだ。東京ヤクルトとの対戦になるが、舞台は1985年と同じ甲子園球場である。ここで、大山と佐藤のアベック弾が出れば、悪夢の08年ではなく、優勝、日本一に輝いた85年を重ねて見る声も出てくるはずだ。 ちなみに、1964年の東京五輪イヤーを制したセ・リーグ球団は、阪神タイガースである。(スポーツライター・飯山満)
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スポーツ 2021年03月23日 11時00分
阪神・梅野、今オフのFA流出は避けられない? 矢野監督が固執する捕手併用制はV争いにも悪影響か
トラの正捕手の去就に注目が集まりそうだ。 開幕戦まで、あと3日。3月26日のプロ野球開幕戦に向け、セ・パ両リーグの順位予想も盛んになってきた。セ・リーグは原巨人の3連覇を予想するプロ野球解説者も少なくなかったが、それを阻止する有力チームとして阪神タイガースを挙げるプロ野球解説者も多かった。その阪神の“弱点”が露呈された。 「矢野燿大監督は今季もキャッチャーの『併用制』で臨むつもり。先発投手との相性、対戦チーム別の打撃成績なども考えて、捕手を固定させたくないようなんだけど、最近では詳しく聞き直そうとすると、イヤそうな顔を返してきます。捕手併用制が勝利に結びつかなかったので」(球界関係者) しかし、今季も矢野監督は捕手併用制で臨むという。その影響だろう。正捕手の梅野隆太郎がフリーエージェント権(以下=FA権)を行使し、新天地を求めるのではないかとの情報も交錯している。 「昨年オフの契約更改後、そういう見方がされるようになりました」(在阪記者) 順調に行けば、梅野は今季中にFA権を取得する。昨年12月の契約更改では「3年連続ゴールデングラブ賞」に輝いたことも評価され、昇給を勝ち取ったものの、「必要とされる評価をもらえるよう、この球団(阪神)も含めて、いろいろなところで考えていきたい」と、ビミョ~なコメントを残している。 >>阪神・高山の不振は金本前監督のせい? 掛布氏が転落の引き金を指摘、「打球方向別打率知らないのか」矛盾の指摘も<< どうなるかはシーズンが終わるまで誰も分からない。そんな梅野の去就に関する話が再び騒がれ出した理由だが、オープン戦最終戦の3月21日、矢野監督は試合途中で捕手を梅野から坂本誠志郎に代えている。 ペナントレース本番に備えた調整の一環かもしれないが、梅野のめざす捕手像とは異なるようだ。 「梅野の目標は143試合フル出場です。矢野監督の併用案と異なります。試合に出たいという意識の強い選手なので」(前出・同) 梅野は西勇輝投手と息の合ったところを見せてきた。また、一部メディアの取材では、長く不振に苦しむ藤浪晋太郎投手のことにも触れ、「なんとかしてやりたい」と語っていた。配球を変え、長所を引き立たせてやりたいという、捕手としての思いやりだろう。 「梅野はスタメンを外される度に、色々な人から『どうして?』と質問されています。そういう野球環境に嫌気が差しているのかも」(前出・球界関係者) 併用制が詳しく説明されないため、当事者に質問が集中してしまうのだ。 「開幕投手が予定されている藤浪が右手親指を怪我しており、リリーバーの岩貞、岩崎の調整が遅れているとの情報もあります。乱打戦が予想されるので、開幕戦からしばらくの間は、『打てる捕手』の梅野で捕手を固定した方がいい」(前出・在阪記者) 昨季は開幕3連戦でスタメン捕手を全て代えて、連敗しているが…。 坂本、榮枝など控え捕手陣も守備レベルは高い。捕手を代えることで配球もガラリと変わり、味方投手の新たな一面が引き出される時もある。また、捕手が“固定”されることで、投手陣全体に安心感を与えるケースも多い。 どの選手を起用するのか、その最終権限は指揮官にある。今年も「捕手併用」で臨むようだが、矢野監督はその理由をきちんと説明するべきだろう。(スポーツライター・飯山満)
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スポーツ 2021年02月05日 11時50分
阪神・矢野監督、紅白戦後のドラ1・佐藤に沈黙を貫いたワケ 早くも不安要素が露呈? 同期とも明暗分かれたか
“初の実戦”で、矢野燿大監督が得たものは…。 第1クール最終日の2月4日、阪神が紅白戦を行った。注目は、4球団競合の末に獲得した佐藤輝明選手(近大)。白組の1番・左翼で出場したが、3打数ノーヒット。キャンプ序盤のこの時期、ヒットの有無は関係ない。佐藤を視察した阪神OB、プロ野球解説者は絶賛していた。しかし、矢野監督、佐藤本人の「コメントなし」というのがどうも気になる。 「紅白戦前の午前中、侍ジャパンの稲葉篤紀監督が阪神キャンプを表敬訪問し、阪神首脳陣とも談笑していました。佐藤への期待はもちろん、『代表候補に入ってくる』と語っていました」(現地入りした取材陣の一人) 関係者によれば、稲葉代表監督はグラウンド入りする前にも佐藤の話をしていたという。期待していることは間違いないが、紅白戦は観戦していない。「スケジュールの都合」とのことだが、本当に期待しているのなら、1打席でも見ておきたいはずだが…。 個人的には、第2打席のファーストゴロに驚いた。打球にスピードがあった。ソフトバンクの柳田にも引けを取らなかった。 「味方のピッチャーも変化球を投げすぎ。裏を返せば、マウンドから対峙した時に『佐藤の貫禄』を感じ、真っ直ぐ一本では勝負できないと察したんでしょう」 プロ野球解説者の一人がそう評していた。 >>阪神・矢野監督は藤浪にもはや興味なし? 新取り組みへの意味深な一言、後輩とは明暗分かれたか<< 佐藤の将来性は間違いないようだが、冷静な意見も聞かれた。 「打ち損じのファールに長所と短所がある。長所は、2ストライク後、コンパクトにスイングして空振りしないようにしていました。この辺はさすが。でも、ファールの打球がみんな右方向に飛んでいました。体の開きが早すぎるんです。今のままでは通用しない」(球界関係者) 確かに、バットスイングの後、打ち終わった後、一塁方向を向いていた。 実戦を経て、佐藤も課題を見えてきたはず。試合後、「時間がない」とのことで阪神スタッフは佐藤から直接話を聞く機会を設けてはくれなかった。 「試合後に練習が組まれており、時間がなかったのは本当です。でも、新人の売り出しも兼ねて、代表質問だけを受ける方法もあります。ドラフト後の佐藤は各メディアの取材にも丁寧に応じており、その言動もしっかりしていました。球団が喋らせたくなかったのでしょう」(在阪記者) 矢野監督もコメントを出していない。初の紅白戦に関する総評もほとんど喋っていない。 「紅白戦について喋れば、佐藤に関する質問も受けることになります。矢野監督がニンマリしていたのは、新人捕手の榮枝裕貴(立命館大)のプレーです。二塁送球で肩の強いところも見せてくれましたし、ヒットも放っています。この調子でいけば、間違いないなく、一軍で使っていくはず」(前出・関係者) 課題の見えてきた佐藤に対し、阪神首脳陣は特に指導はしていなかった。メディアのいないところで助言していたのかもしれないが、佐藤の露出を抑えようとしている雰囲気も感じられた。 「佐藤の露出度が上がれば、弱点を見つけられてしまうリスクも高まります」(前出・同) 「隠す」ということは、佐藤を一軍で起用していくつもりであり、他球団も警戒しているのだろう。新人が活躍すれば、チームも勢いづく。今年のトラは「佐藤次第」と言えそうだ。(スポーツライター・飯山満)
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スポーツ 2021年01月27日 11時00分
阪神の16年ぶりVはチェンの好不調次第か 矢野監督は扱いに苦悩? 藤浪のローテ脱落説も浮上
開幕投手よりもこちらを選ぶ方が難しそうだ。阪神・矢野燿大監督の“投手編成”にセ・リーグの未来がかかっている、そう言っても過言ではないだろう。 台湾のデジタルテレビ局「MOMO TV」が阪神タイガース戦の放映権を獲得したのは、既報通り。対象はオープン戦、公式戦、クライマックスシリーズだが、「阪神の主催ゲームに限って」となっている。 「チェン・ウェイン投手の加入で決まったようなもの。台湾では日本のプロ野球中継は人気コンテンツの一つです」(スポーツ紙記者) 台湾出身の元メジャーリーガーで、千葉ロッテと契約し、昨季終盤戦で復活をアピールしており、当地の野球ファンは大きな関心を寄せていたようだ。 >>巨人、阪神へ2つ目の“貸し”を作ったワケ矢野監督は対応に苦慮?山本・川相臨時コーチの移籍はDH制導入への布石か<< そんなチェン獲得の際、「台湾からのTV放映料」と新たな収入増を予想する声も聞かれた。しかし、気になる点もある。同局のセールストークに「チェン対巨人・陽岱鋼」なる構図が使われたことだ。 「台湾での日本のプロ野球中継の先駆け的な存在は、パ・リーグです。パ6球団が共同出資して立ち上げた会社が先頭に立って各方面に働きかけました。今でこそ、セ・リーグのことを知っていて、特定選手のファンもいると聞いていますが」(前出・同) 一連のコロナ禍で今季の観客動員数も回復できるのかどうか、まだ分からない。その意味では台湾での放映権獲得は大きいが、セールストークにあった対巨人戦の初試合は、4月6日。おそらく、ここが台湾での阪神戦のペナントレース中継のスタート日となるだろう。同試合にチェンを投げさせなければならない。「4月6日・チェン先発」とすると、開幕ローテーション入りさせる6人の先発投手を登板させる順番がちょっと難しくなってくる。 矢野監督は西勇輝の開幕投手をほのめかしています。こちらは決定でしょう」(プロ野球解説者) 予定通りにペナントレースがスタートすれば、開幕戦は3月26日の金曜日。今年の阪神は先発ローテーション入りを狙う投手に厚みがあり、「藤浪の脱落説」も出るくらいだ。 「故障のない限り、チェンの開幕ローテーション入りは間違いありません。中6日の通常間隔でチェンを4月6日に投げさせるとしたら、3月30日が初先発となります。同日は広島カープの主催なので中継はできませんが」(前出・同) 3月30日は「火曜日」だ。ペナントレースの長丁場を戦う上で、もっとも重要となってくるのは、実は火曜日なのだ。火曜日から6連戦となるケースが多く、その初戦を取るかどうかで、チームのモチベーションは大きく変わってくる。つまり、矢野監督はチェンにチームの命運を託すことになる。 「どの球団も5月ゴールデンウィークの変則日程や、その後の交流戦の間にローテーションを入れ変えて、エースが火曜日に投げるようにします。阪神もそのつもりだと思いますが」(在阪記者) 昨季の敗因は、序盤戦の連敗。スタートダッシュに成功し、優位にペナントレースを進めていきたいというのが矢野監督の構想であり、そうなると、チェンの好不調がそのままチームの状況に直結しそうだ。チェンが陽岱鋼や巨人打線に打ち込まれるようなことになれば、台湾の野球ファンも阪神を応援しにくくなる。 毎年の話だが、外国人選手の好不調で阪神のペナントレースが決まってしまう。このギャンブルみたいな状況を変えることができないのだろうか。(スポーツライター・飯山満)
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スポーツ 2021年01月18日 11時20分
巨人、阪神へ2つ目の“貸し”を作ったワケ 矢野監督は対応に苦慮? 山本・川相臨時コーチの移籍はDH制導入への布石か
20-21年オフ、ライバル球団が急接近した。これから先の「第3弾がある」と見るべきだろう。今春キャンプで阪神の臨時コーチを務める川相昌弘氏が一部メディアの取材要請に応じ、「トラの守備再建」に対する意気込みを語った。 「一塁手を鍛え直すこと、外国人選手も例外なく、守備練習に参加させることなどを語っていました」(スポーツ紙記者) 現役時代の氏は「守備の名手」としても知られていた。阪神はこれまでも守備難の解消に努めてきたが、2020年シーズンを終えた時点で、失策数は3年連続12球団ワースト。新たに“外部の力”を入れれば、それなりの効果も見込めるだろう。しかし、ライバル球団のOBに頭を下げたことに、いまだ違和感を持つファンは少なくない。 巨人サイドの関係者がこう続ける。 「川相氏から『阪神から依頼があったのだが、引き受けてもいいか?』という問い合わせがありました。阪神サンは、川相氏が単なる巨人OBではなく、読売新聞スポーツアドバイザーの肩書があることも分かっていてお願いしたようです」 阪神サイドの関係者、関西で活躍しているプロ野球解説者の話を総合すると、「仕掛け人」は矢野燿大監督で、その橋渡し役を託されたのは、あるフロントスタッフのようだ。川相氏の高校時代の後輩に当たる人物がいて、彼が矢野監督の思いを伝えたという。 「一昨年の秋季キャンプ、昨春キャンプで山本昌氏に臨時コーチを要請したように、矢野監督は中日に太いパイプも持っています。プロ野球人生をスタートさせたのが中日だったからです。中日OBによると、落合博満氏の監督時代、ドラゴンズのユニフォームを着た川相氏の影響が今も生きている、と。中日の内野手は川相氏に色々なことを学んだそうです」(プロ野球解説者) >>巨人・菅野、MLBでの成功は絶望的? NPBすら追われたケースも、ポスティング不成立に終わった選手の末路は<< 守備難を克服させるため、ライバルに頭を下げた阪神も立派だが、こんな指摘も聞かれた。 「昨秋、阪神は巨人から中堅内野手の山本泰寛をトレード補強しました。巨人側は交換要員を望みませんでした(金銭トレード)。川相氏の臨時コーチの件もそうですか、巨人が阪神に対し、『貸しを2つ作ったこと』になります」(球界関係者) 現在の原体制になり、巨人は他球団との共存共栄の意識を強く持つようになった。川相氏の臨時コーチを認めたことにウラがあるとは思えないが、例えば、巨人が主張するセ・リーグの指名打者制導入について、矢野阪神に共闘を求めてきた場合、どうするのか…。 トレード、川相氏の臨時コーチ。両球団の間で第3弾の“人材交流”があるのだろうか。矢野監督は「打倒巨人」の具体策をまだ語っていないことが、ちょっと気になる。(スポーツライター・飯山満)
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