今永昇太
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スポーツ 2023年08月12日 11時00分
原監督絶賛の戸郷、来季大不振? 過去に菅野・今永が大苦戦、熱投連発に潜む重大リスクは
3日に行われ、巨人が「2-1」で勝利したヤクルト戦。試合結果以上に話題となったのが、巨人のプロ5年目・23歳の戸郷翔征の球数だった。 この日先発の戸郷はヤクルト打線を1点に抑えていた中、7回表の投球中に球数が100球に到達。球界では100球到達をめどに投手交代が行われることも多いが、戸郷は8回表も続投し球数127球に。さらに、味方が1点を勝ち越し迎えた9回表のマウンドにも上がり、149球目で3アウトを奪い完投勝利を収めた。 試合後には原辰徳監督も「このところ見ない光景。世界の常識(投手分業制)がある中で、先発完投がファンの方も魅了されたと思う」と称賛したことが伝えられた戸郷の熱投。149球は今季のプロ野球では最多の球数となったが、消耗による悪影響を心配する見方も少なくないようだ。 >>巨人・元木コーチ、戸郷は「エースとは呼べない」 厳しいノルマに驚きの声、菅野にはノーコメントで不満も<< 今季の戸郷は3日終了時点で「16登板・10勝(リーグ1位)2敗・防御率2.43」といった数字を残しているが、16登板中14登板で球数100球以上を投げている。これもあり、今季の総球数もリーグトップの1869球(1登板平均約117球)となっている。 戸郷は順当に行くと残りシーズンで8登板すると見込まれているが、球数のペースが変わらないと仮定するとレギュラーシーズン終了時の球数は約2800球に。また、チームがCS・日本シリーズに進出した場合は3000球に到達する可能性も出てくるが、球界ではこのラインに到達した選手が翌年故障に見舞われたケースが少なからず存在する。 2018年にシーズン・CSで3242球を投げた巨人・菅野智之は、翌2019年に腰痛により3度の登録抹消を経験。球威・制球にも深刻な悪影響が出たようで、シーズン防御率が前年より1点以上も悪化(2.14→3.89)した。 菅野が苦しんだ2019年にCS込みで3028球を投げたDeNA・今永昇太も、2020年はシーズン5勝と前年(13勝)の半数以下で終了。また、シーズン終盤の10月には左肩のクリーニング手術を受け、2021年の一軍初登板が5月下旬までずれ込んでいる。 「球数3000球については科学的な根拠があるわけではありませんが、菅野、今永のケースを見ても、投手に非常に大きな負担や疲労が生じることは確かといえます。今季はWBC参加のため足早の調整を強いられ、シーズンでも7月のオールスターに選出されまとまった休みが得られなかった戸郷にも深刻な事態をもたらす可能性は決して否定できません」(野球ライター) “デッドライン”ともいえる球数3000球に近づいている戸郷だが、首脳陣は疲労を考慮してか、前半戦ラスト登板となった7月13日から中13日空けて後半戦初先発させるなどしている。残りシーズンも戸郷の状態を見つつ、柔軟に登板間隔を設けることが3000球回避のカギとなるだろう。 また、首脳陣は戸郷登板時も、なるべく球数がかさまないように慎重に起用する必要もある。戸郷は可能な限り長くイニングを投げたい意向が強いようで、3日の149球完投も自身が続投を志願したためと伝えられているが、戸郷の将来のために時にはブレーキをかけるのも大事な仕事ではないだろうか。 プロ入りした2019年終盤から一軍に台頭し、現在はエースとしてフル回転している戸郷。このまま順調なキャリアを送るのか、それとも故障・不振で低迷を強いられるのかは首脳陣にもかかっている。文 / 柴田雅人
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スポーツ 2023年07月30日 21時00分
DeNA・今永、今オフ退団? 球宴中の同僚発言の現実味は メジャー願望たびたび過去に公言
中日の球団公式YouTubeチャンネルが20日に投稿した動画に、DeNAのプロ8年目・29歳の今永昇太が登場。動画内で同僚・山崎康晃から言われた一言がDeNAファンの間で話題となった。 動画では19日に行われた球宴第1戦試合前のセ・リーグ選手・首脳陣の様子に密着。動画終盤に登場した今永、山崎は中日・小笠原慎之介から挨拶を受けた後、山崎が今永、小笠原の2ショットを撮影した。 撮影終了後、山崎は小笠原に対して「ようこそ!」と、まるで小笠原のDeNA移籍が決まったような体で握手を求め小笠原の笑いを誘う。さらに、その直後には今永を指差しながら「いなくなるから」と口にし、これを聞いた小笠原は「一緒にやりたかったなあ~」と残念がっていた。 和気あいあいとした雰囲気で交流を楽しんでいた3名の姿を見て、ネット上には好意的な声が寄せられた。一方、「え?今永DeNAからいなくなるの?」、「山崎が言ってること本当ならヤバいぞ」、「FA取得したばかりだし不安しかない」など、本気で去就を心配しているDeNAファンも少なくないようだ。 >>ヤクルト・田口、ベンチでの“山崎熱烈応援”が話題「頭の振り凄い」 球宴の裏側、球団SNSが公開<< 今永はプロ1年目の2016年から昨季までに「143登板・57勝46敗4ホールド・防御率3.24」といった数字をマークし、今季も25日試合前時点で「12登板・6勝(リーグ6位タイ)1敗・防御率2.07(同3位)」と安定した投球を続けている左のエース。今季5月中旬には国内FAの取得条件も満たしている。 「FA権取得を伝える報道では、今永が権利行使の可否について『特に今、それについて何かを考えることはない』とシーズン中に決めることはないと伝えられています。それもあり、現時点では獲得調査報道などは出ていないですが、実績を考えると仮に権利行使なら複数球団による争奪戦は確実。今永の地元・福岡の球団で先発陣が不安定なソフトバンクを筆頭に、マネーゲームが展開されてもおかしくはないのでは」(野球ライター) 今永は昨オフの契約更改で4000万円増の年俸1億4000万円(推定)、単年契約で更改しているが、先発ローテの格となる主戦投手としてはそう高くはない部類といえる。今オフFA宣言を行った場合は、移籍・残留にかかわらず単年3億円規模の大型契約を手にできる可能性も十分だろう。 一方、今永については国内移籍ではなく、メジャーに挑戦する可能性の方が高いという見方もある。今永は2021年オフの契約更改後会見で、交渉の席で球団首脳からメジャーに興味があるか聞かれ「あります」と答えたことを明かしている。また、2022年オフの契約更改後会見では「僕の気持ちも球団の方も前向きに理解していただいて、素晴らしい話し合いができた。引き続き協議していくのかなと思います」と、メジャー挑戦へ向けた協議を球団側と行っている旨も説明している。こうした経緯を踏まえると、今オフポスティングを利用してメジャー移籍してもおかしくはないといえる。 「球界では昨オフにソフトバンク・千賀滉大(海外FA)、阪神・藤浪晋太郎(ポスティング)の2投手がメジャー移籍を果たしていますが、千賀は年俸6億円から約20億円、藤浪も4900万円から約4.2億円と大幅昇給を果たしています。メジャー球団が日本人投手を高く評価していることは明らかで、今永についても今季6月23日・阪神戦に7球団が視察に訪れたことが伝えられています。どれだけの球団がポスティングに参加するかはふたを開けてみないと分かりませんが、どこに移籍するにしても年俸10億円は下らない条件を手にできるのでは」(同) 国内FA、ポスティングのどちらを選択するにしても、複数球団による争奪戦は濃厚そうな今永。山崎の発言通りに「いなくなる」のか、それとも来季以降もDeNAでプレーを続けるのか。今オフの去就は要注目だ。文 / 柴田雅人記事内の引用について中日ドラゴンズの公式YouTubeチャンネルよりhttps://www.youtube.com/@CHUNICHI_DRAGONS
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スポーツ 2023年02月20日 20時30分
侍ジャパン・今永、WBC球の問題明かし驚きの声「大きさもバラバラなのか」 今後のキャリアにも関わる重要課題か
19日放送の『サンデースポーツ』(NHK総合)に、DeNAのプロ8年目・29歳の今永昇太がVTR出演。3月のWBCを前に直面している問題を明かし話題となっている。 番組では侍ジャパンに選出されている今永が、NPB公式球とWBC公式球の違いなどを語るVTRを放送。その中で、今永はWBC公式球の扱いに手を焼いていることを明かした。 >>侍ジャパン・栗山監督、吉田選考の裏話明かし驚きの声「辞退あり得たのか」 異例のWBCメンバー入り実現のワケは<< WBCはMLB、MLB選手会が主催ということもあり、試合ではメジャーで使用されている球が公式球に採用されている。そのため、今永をはじめとした侍ジャパン投手陣は所属チームでの春季キャンプからWBC球を使用し適応に努めている。 今永によると、WBC球はNPB球に比べ糸が深く縫い込まれているため指先にかかりづらいとのこと。「自分が思っているよりも指先から離れるのが早い感覚があって。なので、それを押さえ込もうとするメカニズムが必要」と、普段以上に指先を意識して投げないと球に力が伝わらないという。 今永は続けて、「キャンプに向けて送られてくるボールの中にもいろいろ個体差があって、(今日は)ちょっと大きく感じたんですよ。なので、カーブの握りで投げようとしたときにめちゃくちゃ、今もですけど違和感があって」と説明。WBC球は球の大小、縫い目の高低などにばらつきがあり、ものによっては変化球の感覚が乱れるほどだという。 「正直今日のブルペンでは全て解決できなかったですけど、こういう(大き目の)ボールが来た時は今までにないような力感で握ったり、緩く握って投げるとある程度コントロールできそうだと分かった」と手探りで対策を探っている段階という今永。「誰かの感覚、握りとかそういったものを参考にしながら、投手陣の中で本当にいいものを全員で作り出すのがいいかなと思います」と、他投手とも意見を交わし対策を確立したいと語った。 今永の発言を受け、ネット上には「日本の球とそんなに違うのは知らなかった」、「素人目には分からないけどそれほど縫い目低いのか」、「縫い目はともかく大きさがバラバラはヤバいだろ」、「球を押さえつけようと力みすぎたら故障にもつながりかねないし難しいな」、「そこまで違うとなると、大会終わってNPB球に戻った時の影響も怖いわ」といった驚きの声が寄せられた。 WBC球への対応に苦慮している今永だが、一部からは「場合によってはメジャー挑戦にも影響するのでは」といった指摘も上がっている。今永は2021、2022年オフの契約更改交渉でそれぞれ将来的なメジャー挑戦について球団側と話し合ったことを明かしており、今オフにポスティングで移籍する可能性もあることが伝えられている。メジャーでは現在手を焼いているWBC球が使用されているため、WBC球への適応次第で今後のキャリアにも関わってくるのではという意見も多い。 17日から侍ジャパン強化合宿に合流している今永。3月8日のWBC開幕までに対策にめどをつけることはできるだろうか。文 / 柴田雅人
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スポーツ 2022年09月26日 18時30分
DeNA・今永、エースの矜持魅せた! 優勝かかるヤクルトに意地の熱投
昨年本拠地・横浜スタジアムで高津臣吾監督の胴上げを許した1年目の三浦ベイスターズ。その敗戦は同時に、最下位も決定した屈辱のゲームだった。悔しさを胸に秘め「横浜反撃」を掲げて戦った2022年シーズンだったが9月25日、またしても目の前で高津監督が宙を舞う姿を見せつけられた。 しかし先発のエース・今永昇太は圧巻のピッチングを披露し、敵地に駆けつけたベイスターズファンの心を撃った。負ければ2位が決定する崖っぷちのゲーム。奇跡の逆転優勝に向けて左腕は初回から飛ばした。2回までで3つのフォアボールを許した反面、三振も4つ奪うなど力で押し、7回1アウトまで打たれたヒットはわずか1本。しかも外野まで飛ばされたボールもそれだけと付け入る隙を与えなかった。エースは「前回登板の悪かったところを修正するという思いで、マウンドに上がりました。たくさん球数を使ってしまいましたが、バックの方々に守っていただいたおかげで試合を作ることができました」とまずチームメイトに感謝する“らしい”コメント。今シーズン最速の153キロのストレートを軸に、強力スワローズ打線相手に7回奪三振11、123球の熱投はエースとしての矜持をまざまざと見せつけた。 6月7日にはノーヒットノーランを達成し、8月は5戦5勝、防御率1.25の成績を残し月間MVPも獲得。ここまで10勝4敗とひとりで6つの貯金を作るなど、ローテーションの軸として君臨した。また毎回本人も口にする「長い回を投げて、中継ぎを休ませる」の言葉通り、胸突き八丁の8月以降9回の先発登板で6回での降板が3回、7回が4回、8回が1回、完投1回でクオリティスタートを達成できなかったことは1回のみと、エースらしく有言実行した。 最後は鉄腕エドウィン・エスコバーが崩れ優勝の目は断たれたが、エースの熱投はここから先のクライマックスシリーズに向けて勇気づけられたことも事実。胴上げが終わった後、神宮のグラウンドに向けて帽子を取り深々お辞儀をした今永の目は、CSに向けクールに燃えたぎっているように見えた。取材・文・写真 / 萩原孝弘
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スポーツ 2022年09月01日 18時30分
DeNA・今永、8月の快進撃に火をつけた!「勝ちパターン投げさせない」左腕が示す“エース”の矜持
「こうやって勝ち投手になれば、ここで喋らせてもらえるんですけども、それ以外にもたくさんの選手に支えられて、こうやって勝ち星が挙げられた。キャッチャーを含めた打撃陣に本当に感謝したいと思います」30日のドラゴンズ戦、お立ち台に上った今永昇太は“らしい”言葉で喜びを表現した。 イケイケムードから一転、首位決戦でまさかの3連敗を喫したチームの勢いを取り戻すエースの貫禄を見せ、この勝利で8月は無傷の5連勝。完投も1回マークし、すべての登板で110球以上を投じる力投で、防御率1.25、クオリティスタート率100%と文句のつけようのない成績でチームを引っ張り、月間MVPの有力候補となった。 また以前本人も「火曜日に勝てば勢いに乗れる」と語っていたように、週の初めで連戦のアタマとなる大切な曜日にすべて先発して結果を出したことは価値が高く、今シーズンの火曜日成績は9回の登板で8勝。防御率0.95、QS率もパーフェクトと圧巻の数字となっている。さらに8月は、投げ勝った相手もカープ・森下暢仁、タイガース・青柳晃洋、ジャイアンツ・菅野智之とリーグを代表するエースをなぎ倒したことも重要なポイントだ。 エースとして「先発としてこれまで中継ぎや野手に支えてもらって頭が上がらない」とリーグ1、2位の登板数となっているエドウィン・エスコバーと伊勢大夢を筆頭に、平田真吾、入江大生らシーズン序盤からフル回転中のリリーバー陣に感謝。「これから苦しいときが来る。その時には先発がバックアップしていく。そこに尽きる。過密日程を考えれば、僕としては勝ちパターンも投げさせないような展開で勝ちたい」とスターターとしての矜持も口にし、それをしっかりと実現させている。 けがのため開幕に間に合わなかったが、ここまで9勝と勝ち星を積み上げて、自身のキャリアハイとなっている2019年の13勝超えも視界に入っている今永昇太。超過密日程となる9月の戦いも、エースらしい働きで三浦ベイスターズを牽引し続ける。 取材・文・写真 / 萩原孝弘
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スポーツ 2022年07月25日 18時30分
DeNA、“エース”今永に求められる絶対的投球 「準備の仕方を見直したい」後半戦の反撃はなるか
42勝42敗のジャスト勝率5割で迎えた、前半戦ラストの3連戦。三浦大輔監督が目標として掲げた前半戦5割フィニッシュには、勝ち越しまたは1勝1敗1分の星取りが条件だったが、結果は最悪の3連敗。借金3でのペナントレース折り返しとなってしまった。 惜しまれるのは初戦を落とした2戦目。エース今永昇太を立て必勝を期したが初回からコントロールが安定せず、ツーベース、フォアボール、ワイルドピッチと今永らしからぬピッチングで先制を許してしまう苦しい立ち上がり。再びタイガースの1番から始まる3回にも、中野拓夢、近本光司の俊足コンビにかく乱されて追加点を献上すると、5回までで101球を要し、ここまででマウンドを降りる結果となった。「後半戦につなげるような投球がしたい」と意気込んだマウンドだったが「初回に得点を許しいつもと同じ失敗をしてしまったので、ブルペンからの準備の仕方などを見直したいと思います」と本人もうなだれる内容となってしまった。 気になるのが6月7日にノーヒットノーランを達成してからのピッチング。そこまで5試合で3勝、防御率1.25、全試合でクオリティスタートを達成するなど目覚ましい数字を残していたが、それ以降は6ゲームで1勝3敗とペースダウン。クオリティスタートも2回で、防御率は4.54とエースとしては厳しい内容と言わざるを得ない。しかも前々回まではすべてカードのアタマを任されていたが、前回からはカード2戦目に変更。結果的に他球団のエースとの対決を避け、今永で確実に勝ち星を挙げていくように見えるローテーションの中での今回の完敗は、チームにとっては痛手だった。 とはいえ実力、成績、経験そして言動も含めエースとしてチームには欠かせない左腕。それだけ大きな存在だけに、後半戦の反撃に向け“投げる哲学者”の異名を取る今永昇太がローテーションの軸として君臨すれば、借金返済から一気に貯金を増やしていくことも可能になるに違いない。 写真・取材・文 / 萩原孝弘
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スポーツ 2022年07月11日 17時30分
DeNA、“左腕4兄弟”がついにそろい踏み! 盤石のローテーションで借金完済狙う
2017年に日本シリーズに進出したベイスターズ。その年は先発の今永昇太、濱口遥大、石田健大の3人のサウスポーで計27勝を挙げ、ローテーションの中心としてチームを上位に押し上げる原動力となった。さらにその年のドラフトで東克樹を1位で単独指名し、他球団もうらやむ左腕4枚の先発陣を形成するかと話題になった。 しかし2018年はチーム方針から、石田が中継ぎと先発を掛け持ちし、濱口はルーキーイヤーの成績を超えられない状況。東は2020年、トミー・ジョン手術で左ヒジにメスを入れ、今永も一昨年左肩の手術に踏み切るなど、四者四様の問題を抱えていた。 そして今シーズン、東は開幕投手に指名され、濱口はオープン戦から好調をキープ。石田は先発に専念し、今永は開幕には間に合わなかったが、ゴールデンウィークには戦線復帰を果たした。 しかし石田と濱口は4月のアタマに新型コロナに罹患の憂き目に遭い戦線離脱し、東は不調で今永と入れ替わるようにファームで再調整。まるで呪われたように、4人が同時にローテーションに名を連ねることはない状況だった。 潮目が変わったのは交流戦。濱口、石田が相次いで復帰すると、今永はファイターズ相手にノーヒットノーランを達成。リーグ戦に戻ってからは、東は6月23日に待望の初勝利を挙げると、3連続で先発としての仕事を果たし、石田にも3月30日以来の勝ち星をマーク。ノーノー以来精彩を欠いていた今永も、ボールの強さが蘇り1勝を挙げると、濱口も2回連続して7回2/3を投げ切り計1失点。今永と濱口は、直近の週末の東京ドームでジャイアンツ打線をきりきり舞いさせるなど、インパクトの強いピッチングを披露。梅雨が開けてから、全員がスターターとしての仕事を見事に全うしている。 話題となった“左腕4兄弟ローテーション”から早5年。おのおの紆余曲折を経て、ついに結成された強力サウスポー先発陣の奮闘で、三浦大輔監督の掲げる「オールスターまでに借金完済」を具現化させる原動力となる。 写真・取材・文 / 萩原孝弘
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スポーツ 2022年06月09日 18時10分
DeNA・今永、ノーノー達成に横浜熱狂! “やるものではなくやられるもの”嫌なイメージをとうとう払拭か
7日、敵地・札幌ドームで行われたファイターズ戦。ベイスターズのマウンドに立った今永昇太は、圧巻投球でノーヒットノーランを達成。チームとしては前身の大洋時代、鬼頭洋氏が川崎球場でのヤクルト戦で記録して以来、半世紀超えの52年ぶりの快挙となった。 多くのベイスターズファンにとって、今回のノーヒットノーランの喜びが特に大きい理由として、“やるものではなく、やられるもの”と嫌なイメージが脳裏にこびり付いているためだ。 97年には37年ぶりの優勝を争っていた真っただ中のスワローズ戦で、石井一久(現楽天イーグルス監督)に達成された。翌日にはビハインドで雨で中断した際、ファンがメガホンをグラウンドに投げ込み、選手たちが拾うという事件の発端にもなり、一気に優勝から遠ざかるインパクトの大きい敗戦だった。2000年にも開幕直後の4月7日にドラゴンズのバンチに決められ、いきなり出鼻をくじかれた。 DeNAに親会社が変更された初年度の4月6日、カープのエース・前田健太に煮え湯を飲まされると、当時の監督・中畑清氏は自ら掲げた「熱いぜ」のスローガンをもじり「このままでは“寒いぜ”になってしまう」との自虐コメントを残した。しかし翌年の6月28日にもドラゴンズ・山井大介に達成された。毎年大記録を献上する悲しい現実にファンは涙した。直近ではラミレス政権下の2020年8月15日、スワローズの“ライアン”小川泰弘に達成を許した。上記5ゲームともヒッターズパークと言われる本拠地・横浜スタジアムでやられているだけに、ファンの落胆も大きかった。 ベイスターズでは現監督の三浦大輔が、12年5月12日横浜スタジアムでのデーゲームで8回までノーヒットノーランに抑えていたが、9回に夢が断たれたことが脳裏に残っているファンも多かった。それだけに今回の今永の快投に手に汗を握って見守り、達成時には横浜を歓喜の渦に巻き込んだ。次の快挙は、ぜひとも本拠地で達成してほしいと思うのはファンの総意だろう。 写真・取材・文 / 萩原孝弘
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スポーツ 2022年06月08日 11時00分
DeNA・今永のノーノー、三浦監督抜きではあり得なかった? 6年前にターニングポイント、快挙達成は“金言”が影響か
セ・パ交流戦でもノーヒットノーランが達成された。DeNA・今永昇太投手が日本ハム戦で“準完全”の快投を演じた(6月7日)。「セ・パ交流戦でも」と言ったのは、3か月連続での記録達成となったからだ。 4月10日に千葉ロッテの佐々木朗希が完全試合を、5月11日にはソフトバンクの東浜巨がノーヒットノーランを記録した。3か月連続での記録達成は1995年以来2度目だ。また、球団としては1970年の当時大洋の鬼頭洋以来52年ぶりのノーヒットノーランだという。 >>DeNA・今永、舞台挨拶で“投げる哲学者”らしいセリフ連発! ファンの前で来季のリベンジを決意<< 「この日、DeNAが負けたら、単独最下位転落もあり得る状況でした。今永はエースとして、それを阻止したい一心でした」(スポーツ紙記者) 興味深かったのは、記録達成の今永をベンチが迎え入れた時。三浦大輔監督と対面すると、今永は涙をこらえ、そのまま指揮官の胸に顔を埋めた。 今永と三浦監督。2016年クライマックスシリーズ・ファイナルステージ第4戦を思い出した。 ペナントレース優勝の広島とのここまでの対戦成績は1勝2敗。広島は「アドバンテージ1」を持っており、DeNAは後がなかった。その大事な一戦の先発マウンドを任されたのが今永だったが、広島打線の猛攻を食らってしまった。1回6失点である。 「降板後、今永は控え室に座り込み、しばらく動けないでいました」(関係者) その時、今永に歩み寄ったのが、三浦監督だった。 三浦監督は同年9月29日に「引退試合」を行っていた。試合出場の登録はされていなかったが、チームに帯同していた。“投手・三浦”は長年、先発ローテーションを支えてきた先輩として、「エースの心得」を説いたという。 「この悔しさを忘れるな」 CSのような大舞台での悔しさは、大舞台でしか晴らせない。再び大舞台に立つにはどうすれば良いのか…。 「三浦監督は打たれた後、下を向いてベンチに帰ってくるのを嫌います。エースの一挙手一投足がチーム全体に与える影響の大きさを知っているからです」(球界関係者) 記録達成後、今永は“勝敗のポイント”として、2回2アウト後、6番・清宮幸太郎に与えた「四球」を挙げていた。 「今日負けるパターンは、(キーマンは)野村(佑希)選手、清宮選手、今川(優馬)選手。この誰かのホームランが怖いので」 あえて、勝負を避けたような口ぶりだった。 清宮の第一打席で、何か感じるものがあったのだろう。日本ハム打線の出塁はその四球だけ。結果論だが、清宮との勝負を避けていなければ、「完全試合」が達成されていたかもしれない。 「52年ぶりの快挙ですから、横浜の歴史に名を残したと思いますし、これからもっと積み重ねていってくれるピッチャー。頼りにしています」 三浦監督は賛辞を惜しまなかった。 今永はマウンドを下りるとき、足元をならしてベンチに向かう。記録達成後もその所作は変わらなかった。窮地になっても、絶対に表情を変えない。エースの立ち振る舞い、心構えは継承されている。(スポーツライター・飯山満)
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スポーツ 2022年05月19日 17時30分
DeNA、 “絶対エース”今永が待望の帰還! 圧巻ストレート復活で先発ローテーションの軸へ
17日に敵地・バンテリンドームで行われたドラゴンズ戦。ベイスターズのマウンドに立った今永昇太は、圧巻投球で完封勝ちを収め、今シーズン初勝利を手にした。 この日は13奪三振とドラゴンズ打線をきりきり舞いさせたが、そのうち10個はストレートで仕留めた。過去2年間は左肩不調との戦いが続き、キレが良くホップ成分の多いストレートが本来のモノではなかったが、この日は完全にけがの前の状態に戻ったような内容。復帰戦となった5月6日は6回3失点と及第点ながら奪三振は3と少々物足りなさを感じさせたが、2度目の登板で一気に状態はジャンプアップしていた。 今シーズンの投球内容は半分以上がストレート。大きなカーブで目先を変え、カットボールでバットの芯を外していき、割合は大幅に減ったもののチェンジアップの精度も高い。ストレートの走りが素晴らしいことで、すべてのボールの信頼度も高くなる相乗効果が得られている。 今シーズンも三浦大輔監督が「開幕投手の最有力候補」と推していたが、キャンプ中に左腕肉離れを発症。開幕一軍も逃し、チームも5位に定着してしまうなど選手会長として悔しい状況が続いていた。チームの「中途半端な状態では戻さない」方針のもと、ゴールデンウィークまで戦線復帰は延びていたが、結果的にこの判断は吉と出たようだ。 昨年は濱口遥大、今年は東克樹が開幕投手を務めたが、現在ローテーションの軸となる状況とはいかなかった。勝っているときはさらに勢いを増し、負けているときは嫌な流れをキッチリと断つのがエースの仕事。いい流れを引き継いで19日もベイスターズは勝利した。 かつて2年連続で開幕投手を務め、“絶対エース”の名を欲しいままにしていた今永昇太。復活の左腕が再びローテーションの軸にハマれば、三浦ベイスターズの再発進の大きな推進力となる。 写真・取材・文 / 萩原孝弘
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2022年05月19日 17時30分
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中日、立浪監督が試合後に謝罪も「謝るのはそっちじゃない」の声 完封負け以上の問題点は
2022年05月18日 20時30分
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DeNA・今永、再び絶対エースの座へ! 2022年に目指す“チームを勝たせる”ピッチャー像とは
2022年01月20日 17時30分
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DeNA・今永、舞台挨拶で“投げる哲学者”らしいセリフ連発! ファンの前で来季のリベンジを決意
2021年12月23日 17時30分
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DeNA・今永「来季は勝ち越せるように」 左腕エースが下剋上日本一のスワローズにリベンジを誓う
2021年11月29日 17時30分
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DeNA・今永、悔しい被弾もエースのピッチングは披露! 後半戦初勝利逃すも完全復活に射した光
2021年08月23日 18時30分
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DeNA、今永・エスコバーらが二軍戦に集結! オリンピックブレイク中の横須賀スタジアムにファン熱狂
2021年07月26日 17時30分
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スポーツ
低迷長引くDeNA、エース今永が交流戦のキーマンに? 復帰初戦は不調もチームの雰囲気は一変か
2021年05月25日 11時00分
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スポーツ
侍でもベイスターズでも絶対エースに! DeNA・今永の現在進行形の取り組み
2020年04月13日 17時30分
特集
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少年隊・錦織、東山ジャニーズ新社長就任に意味深投稿? 植草とのYouTubeもストップ、現在の活動は
芸能ネタ
2023年09月18日 12時00分
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ジャニーズ最大のタブー? 嵐メンバー4人と“男女の仲”報道、セクシー女優の死【芸能界、別れた二人の真相】
芸能ネタ
2023年09月17日 12時00分
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Snow Man向井、ジャニー氏お小遣い秘話が拡散? グループ不仲説の真相は<実は不仲?【犬猿の仲】の有名人>
芸能ネタ
2023年09月16日 12時00分
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一転しジャニーズ契約継続なし、モス広告Snow Manの顔を紙で隠した画像が拡散「イジメ」「涙出てきた」ファン怒り
芸能ニュース
2023年09月13日 18時00分
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株上げた井ノ原快彦、年下に嫌われていた? 森田剛から「嫌い」緊張関係続く<芸能界【犬猿の仲】の有名人>
芸能ネタ
2023年09月10日 17時00分