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スポーツ 2011年02月15日 09時00分
ダルビッシュ効果で日本ハムキャンプは変化球がいっぱい!
北海道日本ハムファイターズは、ちょっとした『変化球ブーム』でもあるようだ。黄金ルーキー・斎藤佑樹(22)ばかりが注目されているが、ライバル球団のスコアラーがもっとも警戒を深めているのは、やはり、エース・ダルビッシュ有(24)だ。 「キャッチボールの段階から、ボールに指が引っかかっているというか、とにかく、ボールのキレが違う。昨シーズン話題になった『ワンシーム』や『高速チェンジアップ』の攻略法も完成していないので、今季もてこずるだろうね」(在京球団スコアラーの1人) ワンシームに関しては、「近年来日した外国人投手が投げていた」、「巨人・久保がもっと早くから修得していた」などさまざまな説もあるが、ダルビッシュがテレビ番組内でコメントしたことでクローズアップされるようになった変化球だ。 変化球の定理について平たく説明すると、たとえば、『カーブ』でも、握り方や腕の振り方が同じでも、投げる投手の体格や筋力が違えば、十人十色の軌道を描くという。むろん、大きな差はない。しかし、その“十人十色の定理”では説明しきれない変化球の軌道もある。日本ハムの左腕・宮西尚生(25)が、ライバルチームのスコラアーも首を傾げたくなるような『沈む変化球』を投げ始めた。 昨季、宮西はチーム最多の61試合に登板。左の中継ぎとしてチームに大きく貢献したが、強いて弱点を挙げるとすれば、「真っ直ぐとスライダーのコンビネーション」に頼りきったタイプでもある。本人もそれを自覚しているのだろう。このオフ、新しい球種をマスターしようと取り組んできた。現在、ブルペンで試験的に投げられていた『新球』が、既存の変化球とは違う軌道を描いているという。 「高橋(尚成)が巨人時代に投げていたスクリューボール系の変化球にも似ているし、フォークボールに近い落差の幅を見せるときもある。スプリット系の変化球かな? 宮西本人もいろいろとテストしていたみたいで、実戦で使えるかどうか判断しかねている様子でしたが」(前出・同) スクリュー系だの、スプリット系だの言われてもイメージがわかない。 要するに、スコアラーが自軍の選手に『宮西の新球』を報告する場合、「スプリット系の…」と言うだけでは、実際に対戦した選手から「報告と違うじゃないか!?」と叱られかねない。言い換えれば、報告(表現)の仕方が難しい軌道の変化球を投げているのだろう。各対戦チームはオープン戦などの実際の映像を集めてから、選手たちに伝えるようだ。 変化球の定理について、こんな指摘も聞かれた。 「最近はメチャクチャですよ。カーブでも、投手本人がスライダーと言えば、スライダーですからね。テレビ、ラジオの実況アナウンサー、解説者は泣かされていますよ。『カーブ』の話をしていたら、試合後の談話で『スライダーだった』なんて言われたり」(メディア関係者の1人) 近年、テレビ中継で「緩い変化球」なる曖昧な表現が多用される用になったのも、『変化球の球種=自己申告制』の影響と言っていい。 某パ・リーグ投手によれば、ダルビッシュは「変化球を投げるのが好きな方」だという。シーズンに入っても握り方を少し変えてみるなど好奇心が旺盛で、オールスター戦のベンチでも他球団投手が「教えてくれ」と頼めば、惜しみなく、修得のコツまでレクチャーしてくれるそうだ。日本ハムのチーム関係者も同様の話をしていた。従って、日本ハム投手陣は変化球への関心が高くなっており、既存の変化球にもアレンジが加えられているのかもしれない。おそらく、宮西の修得した新変化球もその一環だろう。 斎藤佑樹が「ダルビッシュから学びたい」と言ったのも分かるような気がする…。 「武田勝、糸数、林も去年までとは違う軌道の変化球を投げていました」(前出・スコアラー) ダルビッシュの存在感の大きさが再認識させられる話である。
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トレンド 2011年02月15日 08時00分
都心の自然 老松と紅梅白梅
11日から13日の2月の3連休は、低気圧の影響で冬型の気圧配置となった。西日本や北日本では暴風に見舞われた地域もあり、東北地方をはじめ各地で積雪を記録した。東京も曇り空が続き、雪が降った。 都心を走る環状線である山手線のJR目黒駅近くに、「国立科学博物館附属・自然教育園」(東京都港区)がある。人間が手を加えていない自然が残されている。旧白金御料地で、国の「天然記念物及び史跡」に指定されている。 「自然教育園」には、明治になって近代都市・東京ができる以前の自然が残されている。起伏に富み、雑木林の裏に湿地帯がある地形は、明治の文豪たちが愛した武蔵野台地の散歩道なのかもしれない。 「自然教育園」は、歩いて1時間ほどで回ることができる。園内に、2本の特徴的な松の木がある。「物語りの松」と「大蛇(おろち)の松」である。 入り口に近いほうにあるのは「物語りの松」。幹が何か所かで二またに分かれている。分かれた幹はそれぞれ別の方角へ向かうも、総じて天へ伸びている。江戸時代、「自然教育園」がある場所には松平讃岐守の下屋敷があった。「物語りの松」は、そばにある「ひょうたん池」とともに、下屋敷に回遊式庭園があったことを伝えているという。江戸時代までは剪定(せんてい)など木を整えるための処置がされていたが、明治になってからは手を加えられていない。樹齢は、250年から300年と推定される。 「大蛇の松」は、「ひょうたん池」を過ぎて「水生植物園」を越えた場所にある。「大蛇の松」は一本の太い幹が斜めに伸びている。名前の由来は不明だが、戦後に台風で頭が飛んでしまった。推定樹齢は、「物語りの松」と同じ。 「自然教育園」の2月の見どころは、ヤブツバキ。赤い花びらと花弁で、虫たちを呼び寄せている。「自然教育園」では、四季折々の花や植物を楽しむことができるが、梅はない。 「自然教育園」の隣に「東京都庭園美術館」(港区)がある。旧朝香宮家本邸で、美術館のほか、「芝生庭園」「日本庭園」「西洋庭園」がある。その「芝生庭園」で、白梅が見ごろを迎えている。いっぽう、「西洋庭園」の紅梅は1月初旬から咲き始め盛りは過ぎたようだが、香りはまだ楽しむことができる。園内の梅は、種類によっては、これから咲き始める。訪れた12日は、芝生に雪が残るなか、咲き乱れる白梅が見物者の足を止めていた。(竹内みちまろ)
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芸能 2011年02月14日 19時00分
ハイディ・クルム、シールと6回結婚式挙げた!
ハイディ・クルムが、シールに初めて出会った時に、彼が良い父親になると感じたという。 シールとの間に4人の子供を持つハイディ、F1チームの元代表フラビオ・ブリアトーレとの間に生まれたレニを、シールが養子縁組してくれたとき、どんなに優しさと思いやりを持っている人であるかを感じ取ったという。 「初めてシールに出会った時、偽りのない優しさと思いやりを持っていて、いい父親になるって分かったの。でもレニが生まれて、3人の子供達を持って初めて、彼がどれだけ素晴らしい父親であるかを本当に理解したわ。子供達に対する計り知れないほどの愛と忍耐力を持っている人なのよ」「いつも私と子供達のことを優先に考えてくれているしね。私達の一番の興味が、彼の頭の中での最優先事項よ。私達が幸せで安全でいることに、全てのパワーを注いでくれるのよ」 シールと結婚の誓いを毎年新たに行なっているハイディは、これまでに彼との6回の結婚式の経験があるが、自分が「世界で一番幸せな女」だと今でも感じているという。 「毎年の式は、それぞれ本当に特別で、家族と友人と一緒に祝えることは、夫と私にとって大いに意味のあることよ。今年のも、もう考えているのよ! テーマは、新郎新婦なの。女性はみんな新婦に、男性は新郎になるのよ」「私の生涯の伴侶とはすでに6回誓いを交わしているけど、毎回、自分が世界で一番幸せな女の子だと感じている。シールは私のベストフレンドだし、私は彼のベストフレンドでもあるわ」
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芸能 2011年02月14日 19時00分
ジェニファー・アニストン、42歳の誕生日を迎えて
ジェニファー・アニストンは、もしかしたら将来美容整形を受けるかもしれない…。 先週の11日金曜日、42回目の誕生日を迎え、これまでは、美容整形の可能性を否定し続けていたジェニファー。しかし、ハリウッドでは美しくいなければいけないというプレッシャーから、50代に突入すれば考えを変えるかもしれないとコメントした。 「若さをキープしないとダメだっていう極端なプレッシャーが男女両方にあるし、残念ながら、男女共に優雅に年をとるなんてあり得ないのよね」「多くの女性はヤリ過ぎで、実年齢よりもかなり年上に見えるハメになったり、逆作用になっちゃうのよね。だから、また10年以内に同じコト訊いてみて」 親しい女友達が住んでいるハリウッドがお気に入りのジェニファー、しかしニューヨーク滞在用の物件購入を検討中という。
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芸能 2011年02月14日 19時00分
キャサリン・ゼタ=ジョーンズ「ハリウッドはピラミッド階層!」
キャサリン・ゼタ=ジョーンズは、初めてロサンゼルスに着た時、階段下の戸棚で寝ていたらしい。 イギリス、ウェールズ出身のキャサリンは、女優としてのキャリアを積むために渡米後、友人の大きな家が怖くなり、おびえて戸棚にいたという。 「初めてLAに到着した時、しばらくマリブにある友人の豪邸で暮らしていたわ。毎晩、家がきしむような変な音で目が覚めたの。そしたら、ある晩、門が理由もなくいきなり揺れ始めたわ。戸を閉めれば勝手にロックがかかるんだけど、その夜は違ったわ。本当に薄気味悪かったのよ。特に私みたいに一人だとすごく怖いわ。それで戸棚に隠れて寝ていたのよ!」 また若いころのキャサリンは、「金ピカタウン」のハリウッドで、有名になろうとしても思い留まらせた「鉄壁の重層」を批難した。 「ハリウッドには信じられないようなピラミッド階層があるの。正規の階段を上っていかなければ、台本も読ませてもらえないのよ」「美しさには頼らないようにしている。だから私のパフォーマンスには正規の魅力を取り入れようとしているし、それにコミカルさやフィジカル面でもね。長くここにいたいのよ」
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芸能 2011年02月14日 19時00分
ジャスティン・ロング「ドリューの一本気がスキ!」
ジャスティン・ロングは、ドリュー・バリモアのハツラツさに魅かれている。 ドリューと長年の間、くっ付いたり離れたりの関係を続けているジャスティン、ありのままでノンキな女性が好きらしく、ドリューはそんな性質を濃縮して持っているという。 「自分が何者かって理解している女性で、一本筋の通った性格が好きなんだ。ドリューはそれをナチュラルに、かもし出しているんだよ! 彼女は二重人格かな。タフで、男達とつるんでパンチをお見舞いしたりする一方で、ドレスを着てヒールを履いて、『セックス・アンド・ザ・シティ』が大好きなんだよ。ユーモアのセンスもイケてる。とてつもないヒトさ」 またジャスティンは、ドリューと仕事で離れている時には、お互いラブレターを書くという少し変わったアプローチで関係を続けていると語った。ジャスティンは長電話を好まず、紙に気持ちをしたためる事で自分の感情をより表現することが出来るとコメントした。 「同じところに7か月以上いたことがないね。だから、交際をするってことは別々に時間を過ごすっていうことなんだ。電話は大嫌いだし。話しすぎると飽きちゃうよ。手紙のほうがもっとロマンチックじゃない。ガマンが必要だけど、面白くて、思慮深くなってさ。ドリューは、素晴らしい手紙の書き手だよ」
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芸能 2011年02月14日 19時00分
ジェフ・ブリッジス、2年連続オスカーに虎視眈々!
ジェフ・ブリッジスが、仮にコリン・ファースを退けて、本年度アカデミー賞で2年連続主演男優賞を獲得しても、それは意図しないことと語った。 昨年のアカデミー賞では、『クレイジー・ハート』の演技で『シングル・マン』主演のコリンに勝っているが、今年度もまた『トゥルー・グリット』でノミネートされているジェフは、喜んでコリンを打破して、2年連続の受賞をすると語った。 「悪いなんて、そんなコト思わないよ。なるようになるだけさ」 またジェフは、ノミネートされているコリン主演の『英国王のスピーチ』を鑑賞して感動したが、全ての候補者の作品を見ていないことに関しては、不本意に思っているらしい。 「今年公開された映画を本当は観るべきなのに、それが出来ていないことに関しては悪いと思っているよ。それでも、鑑賞出来た作品はスゴク良かった。『英国王のスピーチ』は最高だったね。それから『ウィンターズ・ボーン』もいいんじゃないの」
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芸能 2011年02月14日 17時00分
AKB48なんてまだまだ… やっぱりすごかったモーニング娘。
AKB48のブレイクにより、すっかり影が薄くなってしまった「モーニング娘。」。4名の追加メンバーの加入も発表されたが、大きな話題となることはなかった。ただ、芸能ライターに言わせれば「まだまだ、AKB48なんて全盛期のモー娘にはかなわない」という。 モー娘が打ち立てた記録は音楽業界の歴史に残るものが少なくない。まずデビューから鮮烈だった。インディーズ第一弾のシングル『愛の種』はHMV心斎橋店で1万5,612枚を売り上げ、ギネスブックにも掲載された。 2007年4月発売の33rdシングル『悲しみトワイライト』は女性グループシングルCD総売り上げが、それまで1位だったピンク・レディーを抜いて1位。通算CDセールスが1,000万枚を突破したのはピンク・レディー、SPEED、そしてモーニング娘。だけである。 女性グループのシングルとしてCDオリコン1位回数も最多。1998年9月発売の3rdシングル『抱いてHOLD ON ME!』で記録が始まり、2003年4月発売の18thシングル『AS FOR ONE DAY』でそれまで1位だったピンク・レディーとタイ記録。2006年11月発売の31stシングル『歩いてる』でピンク・レディーを抜き単独1位になった。2009年5月発売の39thシングル『しょうがない 夢追い人』で自身の記録を更新する11作目の首位獲得をしている。 また、NHK紅白歌合戦も、女性グループとして最多出場、記録をひとつひとつ挙げていけばきりがない。 AKB48の中でも、モー娘から芸能界に興味を持ったメンバーも少なくない。柏木由紀、峯岸みなみ、指原莉乃などかつてモー娘のファンであったことを公言、さらに柏木、峰岸はモー娘のオーディションを受けた過去もある。モーニング娘。のブレイクがあったからこそ、今のAKB48があったと言っても言い過ぎではないのかもしれない。
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スポーツ 2011年02月14日 16時00分
ガッツワールド「Truth」2月は1回のみ開催! 2・15は蕨に集結だ!
ガッツワールドが若手育成を主目的に、昨年8月から毎週火曜日に蕨で開催してきた「Truth」。 その間に“次期エース”吉野達彦を始め、那須晃太郎ら所属選手のみならず、他団体の若手選手の実力も向上。一定の成果を果たした「Truth」の週一興行は、1月でひと区切り。今後は不定期となり、この2月は15日(火)の1回のみの開催となる。 その2・15蕨が目前に迫った。本項では、その見どころを解説してみたい。 メーンイベントでは「Truth」を引っ張ってきたGWC認定シングル王者のダイスケが、STYLE-Eのホープ・那須とのタッグで、gosaku&神威の元WMFコンビと対戦。なかなか他のリングでは見られない異色のカードが実現する。 セミファイナルでは吉野が「エースへの道〜第14戦」として、“業師”矢野啓太と一騎打ち。これまた、なかなか見ることができない一戦。吉野のグラウンドテクニックが、矢野にどこまで通用するか見ものだ。 第2試合では社長軍の梁和平社長と、マスクド・ミステリーが同門対決。遺恨抜きの力比べに注目が集まる。 そして、第1試合は遺恨勃発のTruthジュニアと悪魔同盟の全面戦争。Truthジュニア軍はリーダーのジャニー田村が、その弟分のユニット・Truth息子のヤッくん(山本SAN)、ヨシちゃん(山田太郎)を率いて、片や悪魔同盟は首領のガッツ石島がCHANGO、そして助っ人として都宮ちい(アイスリボン)を投入。 都宮は1月に行なわれたTruthジュニア公開オーディションに参加し、見事合格したものの、Truthジュニア入りを拒否。オーディションに出たのは、単に新しいコスチュームをお披露目したかっただけで、田村とは因縁浅からぬ選手。前大会(1・25蕨)で田村にフォール負けした石島が、雪辱のため都宮を悪魔同盟に引き込んだ。 全4試合、見どころたっぷりの2・15蕨。当日は蕨に集結すべし!(解説=最強プロレスサイトBATTLENET/ミカエル・コバタ)●ガッツワールド「Truth#25」 2月15日(火)埼玉・蕨市イサミレッスル武闘館(開場:19時、試合開始:19時半)▼メーンイベント タッグマッチ 30分1本勝負ダイスケ&那須晃太郎 VS gosaku&神威▼セミファイナル 『吉野達彦エースへの道〜第14戦』 20分1本勝負矢野啓太 VS 吉野達彦▼第2試合 シングルマッチ 20分1本勝負梁和平 VS マスクド・ミステリー▼第1試合 6人タッグマッチ 30分1本勝負ジャニー田村&ヤッくん&ヨシちゃん VS ガッツ石島&CHANGO&都宮ちい withアミーゴ鈴木<チケット情報>全席自由席=2000円(当日券は500円UP)※プラス500円で席の指定も可能http://guts-world.com/
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トレンド 2011年02月14日 15時30分
読切小説『淡恋』
二十五歳の時、東京で恋をした。 その時、僕は、浜松町の職場で働いていた。入社してから続けている会計センターでの仕事に慣れ始めたころだった。定時で帰りたい日は、仕事中にさりげなく、「今日は定時で帰るんです」とアピールするなんていうこともやるようになっていた。すると、二、三期上の先輩社員たちが、みんな女性だったけど、「なに、なに、デート?」とうれしそうにしゃべりだした。定時を三十分くらい過ぎたころ、課長が「帰らなくていいのか」と声を掛けてくれた。 A子さんは、二つ年上だった。派遣会社から来た人で、僕の隣の席を使った。骨格がしっかりしていて大柄だったけど、座る時の姿勢が良くて、笑う時は、はにかみながらうつむいた。先輩たちは、「よかったわね」「仲良くするのよ」と楽しそうに声を掛けてくれた。でも、しばらくすると、残業中の会話にA子さんの話題があがらなくなった。 僕は、昼食は一人で取っていた。近くの食堂に入るか、お弁当を買って公園で食べるかのどちらかだった。 昼休みに公園に行くと、A子さんがベンチに座っていた。A子さんは顔を上げて辺りの様子を眺めていたので、すぐに僕に気がついた。近づくと、A子さんは、照れるよう下を向いた。 A子さんに声を掛けた。 「隣、いいですか?」 「はい」 「おひとりなんですか?」 「はい」 集団行動が苦手なA子さんは、先輩社員たちや派遣会社から来ているほかの人たちとは、いっしょに食事を取らないらしい。お昼の誘いを三日、断ったら、四日目からは誘われなくなったとのこと。 「せっかく、誘ってあげてるのに、こないのよ」 そう陰口を言われ、「一人でお昼を食べるのはかわいそうな人」と考える女の人たちから、完全に浮いてしまっているそうだ。 飲みに誘ったら、了解してくれた。 金曜日の夜に、会社の外で待ち合わせをして、有楽町や新橋の居酒屋を回った。たくさん、会話をした。A子さんが長崎から出てきたこと、地元の信用金庫で働いていたこと、故郷の彼氏が帰りを待っていること。 A子さんは、三か月で職場を辞めてしまった。アパートを引き払って、実家に帰るそうだ。 最後の夜に、二人で東京タワーに登った。夜の東京は晴れていた。 A子さんにお礼を告げた。 「いろいろと、ありがとうございました」 「こちらこそ」 「君のこと、ちょっと、好きだった」 「わかってました」 「何もしないから、目をつぶって」 十五分くらい、キスをした。(竹内みちまろ)
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