第5話は、政治家の息子で会社員の町田卓夫(永井大)の部屋から、致死量の血液や包丁などが残されていることが発見されるも、被害者の姿は見当たらず。現場に残されたシャツに、町田と同じ会社で働く乾貴之(葉山奨之)のイニシャルが記されていたが、乾は現在行方不明。乾の母・千沙子(若村麻由美)は息子が町田からパワハラを受けていたと証言し――というストーリーになっていた。
自己最低視聴率タイとなってしまった今話だが、視聴者からは大反響が集まっているという。
「今話でテーマになったのは、母の息子に対する異常な愛。その異常さが遺体なき殺人現場を作り出すキーとなっていました。千沙子は貴之からまったく子離れできず、大人になってからも仕事について聞き出そうとしたり、過保護に世話を焼いたり、顔を寄せ合って写真を撮るシーンまで描かれました。貴之も耐え切れなくなるほどの強い愛で、千沙子は『毒親』のように描かれていましたが、視聴者からは『自分も息子がいるから気をつけよう…』『愛情も歪んだほうにいくと大変だね』という指摘があったものの、『この母親に共感しちゃった…自分も毒親予備軍かも』『私も10年後そうならない様に気をつけよう』『ドラマ見てはっとした。自分も過干渉レベルで世話焼いてるわ』という声も。『このくらい普通でしょ?』という声があった一方で、自分を客観視した子持ち女性も多かったようです」(ドラマライター)
一方で、父・貴久(小市慢太郎)にも反響が集まっているという。
「愛人宅で別居していると思われた父でしたが、実は千沙子と貴之の関係性から逃れ、ひとりマンションを借りていたという真実も描かれましたが、千沙子の異常な過保護ぶりを語る中で、『そして僕はネグレクトされた』というセリフがありました。ネグレクトは通常、親から子どもへの育児放棄の意味で使われますが、『無視する』という意味も。しかし、父親があまりに受動的で嫌なものから目を逸らして逃げるという姿に、視聴者からは『自分は奥さんに何かしてあげたの?』『甘やかしたから息子は困難を乗り越える力をつけられなかったみたいな言い方ムカつく』という声も。現代の闇にリアルに切り込んだからこそ、さまざまな反応を呼んだようです」(同)
番組公式ツイッターにも、多数のコメントが寄せられている今回の第5話。単なるミステリードラマではなく、多くの視聴者が考えさせられるストーリーとなっていたことに対し、反響が集まっていた。