レースはペプチドルビーがハナを切り、エイシンパンサーが掛かり気味に追いかける激しい展開となった。直線に入ると先行集団が崩れ、後方待機組が強襲。先に抜け出しを図ったビーチアイドルを目標に、内いっぱいを突いてベストオブミーが迫る。さらに、ゴール手前、大外から鋭く脚を伸ばしてきたマイネレーツェルがベストをハナ差捕らえた。
「リズム良く、スムーズに外を追走できました。内に安藤(勝)さんの馬が粘っていたのでヒヤッとしましたが…」と大金星を挙げた池添騎手。先週のチューリップ賞では1番人気(トールポピー=2着)を裏切ってしまったが、その汚名をすぐさま返上する好騎乗だった。
一方、管理する五十嵐師は予想だにしていなかった勝利に破顔一笑。同時に複雑な表情ものぞかせた。「自分で体をつくってくれるのかな。でも、次は馬体回復と乗り役探しだな」この日の馬体はマイナス8kg…再び400kg(396kg)を切ってしまった。また、池添は前述トールポピーがいるため、本番は屋根があいてしまう。
まさしく戦国の桜花賞戦線を象徴するような最終TRだった。