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夏の飲みすぎに注意! 二日酔いの仕組みと対処の方法

 これからますます気温が上がり暑くなってくると、美味しく感じるのがビールです。喉が渇くこともあり、ついついお酒を飲み過ぎてしまいますが、度を超すと大変なことに。

 翌日は二日酔いでフラフラ。仕事が手につかないような状態になってしまうこともあります。このやっかいな二日酔いのとき、体内でいったいどのような現象が起きているのでしょうか。

 今回は、医師の小田切ヨシカズ先生に、二日酔いの仕組みや対処法についてお聞きしました。

■二日酔いにも種類がある
 「二日酔いにも様々な症状があります。頭が痛くなったり、吐き気をもよおしたり、食欲がわかなかったりなど。こうした症状の違いは、人によって出方が違うという訳でなく、原因自体が異なっている場合があります。ですから、どれも同じ対処をしていては、治るものも治りません。早く回復させるためには、原因や症状にあった対応をしなくてはなりません」

■脱水が原因の場合
 「アルコールには利尿作用があるため、たくさん飲んだとしてもそのまま水分として摂取されるわけではありません。むしろ、水分不足の状態になります。すると、頭痛や吐き気などの症状が出てしまいます。解消するためには、やっぱり水分補給です。スポーツドリンクなどを飲むと効率よく水分が摂取できます。糖分が気になる場合は、みそ汁を飲むと適度な塩分補給にもなります」

■アセトアルデヒドが原因の場合
 「アルコールを摂取すると、肝臓で分解されてアセトアルデヒドという物質が発生します。アセトアルデヒドはさらに分解されて酢酸になり、最終的に水と二酸化炭素になって排出されますが、この機能が追い付かないと二日酔いを引き起こしてしまいます。症状としてあらわれるのは、頭痛や吐き気です。アセドアルデヒドの分解を助ける効果があるのが、あさりやしじみといった貝類に含まれるアラニン。ゴマに含まれるオルニチンなども効果があるので、食べてみるといいでしょう」

■アデノシンが原因の場合
 「アデノシンは、日本酒に多く含まれている成分です。血管拡張作用があり、血流を促す働きをします。ただ、量が多いと炎症に繋がってしまうため、強い頭痛に見舞われることになります。解消に効果があるのが、コーヒーに含まれるカフェイン。また、牛乳に含まれるセロトニンにも鎮静効果が見込めます」

■胃酸過多が原因の場合
 「アルコールを摂取すると、胃酸の分泌が促されます。しかし、量が多かったり度の強いお酒を飲むと胃酸過多の状態になり、二日酔いを引き起こします。この場合の症状としては、吐き気や食欲不振など。解消に効果があるのが、生姜です。生姜に含まれるジンゲロンという成分には健胃作用があり、胃の調子を整えてくれます」

 二日酔いだからといって、ただガブガブと水を飲むのではなく、症状に合わせて対処すれば早期回復が見込めます。そうすれば、仕事などへの影響も少なくて済みます。でもまずは、飲み過ぎないよう注意することが大事ですね。

【取材協力】小田切ヨシカズ
湘南育ちのサーファー医師。ワークライフバランス重視。現在、横浜の内科クリニックに勤務中。

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