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小倉記念(GIII、小倉芝2000メートル、2日) 本紙・谷口はテイエムアンコールを指名

 夏は実績より勢い。1000万の長久手特別を先団待機で見事に快勝、返す刀で準オープンの垂水Sをぶっこ抜いた晩成の上がり馬テイエムアンコールで勝負だ。

 ブライアンズタイムの肌に、父は欧州の長距離馬オペラハウス。この重厚な血統が5歳夏を迎え、ようやく花開こうとしている。
 1000万時代は「掛かっては甘くなり、掛かっては甘くなりの連続だった」と苦笑する柴田見調教師。1600万到達まで8戦のキャリアを要したが、そんな歯がゆさも、今、振り返れば遠い過去の話。目下の充実ぶりに、「奥手の血統もあったと思う」と納得の表情を浮かべる。

 一方、「以前は運動でも一頭で歩けなかったのに、今は影もまばらな後半でも単独で歩ける。レース間隔もむしろ詰めた方が良くなった」と心身の成長を感じ取っているのは、担当の河野調教厩務員だ。
 「もともと切れ味があったし、素質も感じていた馬なんだが、結局、ペースが違う上のクラスで戦う方がスムーズに折り合えるので、その分、弾けるんだね。正直、55キロのハンデは想定していなかったけど、オープンの速い流れはこの馬にはピッタリかもしれないよ」
 28戦目にようやくたどりついた重賞の夢舞台でテイエムアンコールが、一身にスポットライトを浴びる。

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