A:健康で長生きしたいと願うのなら、50歳の今から対策を始めるべきでしょう。それは、今からよき生活習慣を身につけることです。
その基本は早寝早起きにあります。具体的には、夜は9時半に寝るのが理想。そうすれば、自然と朝5時半に目が覚めます。
私は9時半就寝、5時半起床を実践しています。私の場合は、この生活に慣れているので自然に実行できますが、長年夜更かしの生活を続けてきた人は、簡単にはできないでしょう。
●運動をすれば早寝できる
早寝を身につけるためには、昼間、かなりきつい運動をすることが求められます。子供の頃を思い出すとわかるでしょう。昼間は一生懸命遊んで体を動かします。肉体的に疲れるので、夜は早く眠れるし、熟睡できます。
理屈は簡単ですが、問題は実行できるかどうかです。とにかく、昼間に運動の時間を作り、1時間程度、体を動かしましょう。
運動といっても、ただ歩くことやジョギングなど、有酸素運動なら何でもかまいません。出勤前や夕方でもかまいませんが、炎天下では行わないようにしてください。運動はきついでしょうが、それが早寝をもたらします。
早寝早起きが習慣になると、それだけで体調がよくなり、気分も爽快になります。
体は心に影響するので、早起きが習慣になるとやる気がわきます。これは、非常に大きな意味を持っています。
●ゆったりとした気持ちを
早起きすると、日中の活動できる時間が長いこともメリットになります。質問の方は仕事の時間も自由になるそうですから、始動時間を早くし、夕方には切り上げるようにすればよいのです。
8時間睡眠は時間がもったいないと考える人もいるかもしれませんが、長い目で見ると絶対に無駄ではありません。
もうひとつ、忘れていけないことがあります。健康の基本は食事です。その健康によいのが和風の食事。ただし、ご飯は玄米、肉は食べないなど、厳しい規制は課さないようにしたいものです。
和風を基本にして、肉を使った西洋風の料理も中華も適度に食べればよいのです。
また、健康で長生きするためにはメンタル面も重要です。いらいらしていると寿命を縮めかねません。長生きの人はどこかゆったりしているものです。
急がば回れ、の心境で…。
牧 典彦氏(小山病院院長)
自律神経免疫療法(刺絡)や加圧トレーニング、温熱療法、オゾン療法など保険診療の枠に捕われずベストな治療を実践。小山病院(大阪市東住吉区)院長