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府中牝馬S後記

 19日の東京メーン「第56回府中牝馬S」(GIII、芝1800メートル)は、吉田豊騎手が騎乗した4番人気のブルーメンブラット(牝5歳、栗東・石坂厩舎)が優勝。念願の初重賞制覇を達成した。勝ち時計は1分45秒5(良)。

 2番手で競馬を進めた大本命のカワカミプリンセスが坂を上がって先頭に立ち、そのまま押し切るかと思われたが、そうは問屋がおろさなかった。上がり3F33秒2とメンバー最速の鬼脚をさく裂させたブルーメンブラットが、その野望を木っ端みじんに砕いてみせた。
 エスコートした吉田豊騎手は、「指示通り、馬の後ろでうまく折り合いがつきました」と自画自賛。さらに、カワカミプリンセスが先頭に立った場面を振り返り、「切れ味が抜群なのは分かっていたから、並べば差し切れると思っていた」と全身で喜びを爆発させた。
 この日はヴィクトリアマイル(3着)以来、約5カ月ぶりの実戦で10キロ増と余裕残しでの勝利。実りの秋を迎え、陣営は大きな自信と収穫を手にした。
 次走はエリザベス女王杯(GI、京都芝2200メートル、11月16日)、マイルCS(GI、京都芝1600メートル、11月23日)と両にらみだが、ジョッキーは「折り合いさえつけば、すごい脚を使う。距離も問題ないし、(どちらに出走しても)楽しみです」と期待に胸を膨らませていた。

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