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総務省を屈服させた孫正義の厚顔 プラチナバンド獲得!(2)

 それにしても、孫社長が「プラチナバンドはわれわれが獲得するのが当然」と言い放った裏には何があるのか。繰り返せば、ドコモとKDDIの2社は800メガヘルツ帯の周波数を所有している。それを踏まえて孫社長が「次は当然」と自らの“権利”を主張したフシはある。しかし、権利というならば1.7ギガヘルツの周波数に甘んじ、プラチナバンドを切望するイー・アクセスにもいえる。

 「ソフトバンクにあってイー・アクセスにないものといえば、誰しも思い浮かぶのは政商の異名を取るほどシタタカな孫社長の政治力です。ソフトバンクが2年前、会社更生法を申請して破綻したPHSのウィルコムを子会社化したときの話ですが、ウィルコムの前身は第二電電のDDIポケットですから、本来であればKDDIが救済の手を差し伸べるのが筋。それなのにソフトバンクがシャシャリ出て子会社に組み込んだのにはわけがあります」と情報筋が喝破する。
 「当時の総務省は、国産技術を駆使したPHSの火が消えかねないことに危機感を募らせていた。そこで孫社長が『今こそ総務省への恩の売り時』とばかり、強力にアプローチして子会社化した。このとき、孫社長と総務省の間で“次の約束”を取り交わしたのではないかとの憶測が飛び交った。何せ、ウィルコムが破綻したときの総務相は孫社長とツーカーの仲で知られる原口一博センセイ。子会社化したときは総務相から退いていますが、利権に目がない孫社長のこと、原口センセイに限らず民主党政権に強力なパイプを持っているのは有名な話です」

 現にソフトバンクグループは3月5日、京都と群馬、徳島でのメガソーラー建設を発表したが、京都でのソレは「民主党の応援団長」と陰口される稲盛一夫氏率いる京セラとのタッグマッチだ。もっとも当初は全国10カ所以上にメガソーラーを建設するとブチ上げたものの、現時点では北海道の帯広と苫小牧で実験プラントが稼動している段階。孫社長ウオッチャーの一人はこう語る。
 「目立ちたがり屋の彼は壮大な事業計画を発表する一方、あおぞら銀行への支援がそうだったように、いつの間にか途中で頓挫するケースがある。メガソーラー構想も、彼一流の大風呂敷かも知れません。もっとも先日、やっと義援金100億円の寄付先を公表し始めるなど、有言実行に努めている様子もうかがえますが」

 果たして孫社長の野望は、自身の名前の通り“正義”と評価されるだろうか。

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