今年は、どうやら“革新的”な巣材を発見したようだ。島根県松江市内の住宅街で、車のワイパーのゴムが引きちぎられる被害が約40件も相次いだ。
「被害届を受けた島根県警松江署は、延べ約50人の捜査員を投入し、夜間も警察官が張り込むなど万全の警戒体制で犯人を待ちかまえ、防犯カメラも設置した。するとそこに黒い影が…。正体はカラスでした」(地元紙記者)
専門家によると「クッションとして軟らかい素材を巣作りに使うことがある」という。だからといって、自家用車のワイパーとなれば実損も大きい。
そこで気になるのは、損害保険が下りるかどうか。
「一般条件の車両保険であれば、偶発的な事故として補償の対象となります。ワイパー破損の場合、契約車両が部分的に破損している場合には、実際に掛かった修理費などから自己負担額(免責金額)を差し引いた金額が支払われます」(某損保契約担当者)
まずはひと安心。しかし、全国のカラスの間で“ワイパー人気”が沸騰する可能性が気になるところだ。
「固いクルミを車の後輪に轢かせ割らせてから食べるというような天才カラスが現われると、その技術が伝播するということが起きる。こうした“革新的”なカラスが試しにワイパーのゴムを引っこ抜いて営巣に利用し、それを『これは便利だよ』と仲間に伝えて、まずは松江市内の一部で広まったと考えられます。だから今後、山陰、山陽、北九州にまで伝わる可能性もあります」(前出・専門家)
カラス、なぜ鳴くの〜♪いや、泣くのは車のオーナーの方だ。