同出生率は、一人の女性が生涯に産む子供の平均数。最下位は東京都目黒区の0.74だった。
知事は「東京のような街にいると便利。自分のアミューズメントにかなう条件がいろいろ整備されているし、子供をつくるよりもほかにすることがあるんじゃないのかね。ヘッヘッ(笑)」と推測。都市の多様な娯楽が、夫婦間の夜の営みを邪魔している可能性を指摘した。
芥川賞受賞作「太陽の季節」では過激な性描写で文壇を揺るがした知事は、これで“下ネタ”に弾みがついた。「あのね、ちなみにね」と何度か訪れている小笠原諸島を例に挙げた。
「小笠原には子供がたーくさんいるんだよ。ものすごくたくさん。保育園も小学校も中学校も満員でね。島の人口に比べたら子供がたくさんいて、パレードを眺めていてとっても楽しかった。小笠原の人は『いやあ、夜は何もすることがないからね』って言ってたな。アハハハ(笑)」
数字だけですべてを読み取るのは不可能だ。しかし、都内で暮らす夫婦が出産や子育ての社会基盤整備に不安を持っているとも考えられる。
知事は対策について、「大変な問題だね。国力ってのは人口なんですよ。一種の文明論や国家の経営戦略としても考えないと」と政府レベルで取り組む必要性に言及した。(高)