登壇時に「秋葉原が生んだ総理大臣」と紹介したり、のぼり旗に政治菓子パッケージの似顔絵を採用したり。本人も張り切ってヲタクネタを連発したことは本紙29日付号で報じたが、その裏で漫画家・弘兼憲史氏に仰天リクエストしている。
演説に続き、秋葉原UDXビルで開催中の「秋葉原エンタまつり」に特別ゲストで招かれたときのこと。愛読書「ゴルゴ13」の著者さいとう・たかを氏、弘兼氏と「わが青春のマンガ論と日本のソフトパワー」と題したトークイベントで終始ニコニコ顔。この人、本当に漫画が好きなんだなあ〜という感じ。油断していたら、弘兼先生が首相にこう尋ねた。
「総理は大人漫画、子供漫画、少女漫画まで読まれるそうですが…」
麻生首相、嬉しそうに「いや、少女漫画を読むというのは勝手につくられた話」と告白。そんなことより…といった表情で「弘兼先生の島耕作は社長までいきましたんで、先は経団連会長かなと楽しみにしてますけど」と切り返したのである。
サラリーマン漫画「課長島耕作」は1983年、モーニングで連載スタート。大手電器メーカー初芝電器産業で部長、取締役、常務、専務と出世し続け、今年5月に新会社で「社長島耕作」まで上り詰めた。これが最終シリーズといわれる中、いや会長やCEOもあるぞとファンはやきもきしている。首相直々に「経団連会長島耕作」をリクエストしたことで、超大物路線を歩む可能性が出てきた。
ちなみに首相の青春の一冊は「男一匹ガキ大将」(作・本宮ひろ志)と男くさい。単行本を買い集めるようになった最初という。モテ論をぶった首相。島耕作は女関係が派手だが、「けっこう仮面」や「トイレット博士」といったお下劣路線は嫌いだったのか?