昨年のコマンドサンボ世界選手権で“人類最強の男”エメリヤーエンコ・ヒョードルを倒したつわものブラゴイ・アレクサンドル・イワノフと対戦する藤田。この日は米国で4週間の直前合宿を終え「相手がサンボの選手なので山本(宜久)さんと対策を練ってきた。寝技も心配ない」とサンボ対策も万全だ。
今回対戦するヒョードルを倒した男は、弱冠24歳の未知なる強豪。藤田によれば「オレが中2でセンズリばっかしてたころに生まれた相手か…。写真を見て毛深いなって思ったけど、映像がないからどういう相手かわからない」というが、38歳になった連戦練磨のリアルビーストは初顔合わせも「関係ない。川の流れのように受け流すだけ」と全く意に介さない。
“ヒョードルを倒した毛深い男”との対戦に向けて藤田も負けじと驚くべき進化を遂げている。昨年6月「戦極〜第三陣〜」でトラビス・ビューにTKO負けを喫して以後、この1年2カ月で野獣はなぜか自然とヒゲが金髪になったそうで「染めてはいないんだけどこういう感じ。当日はこの勝負ヒゲで行くよ」と、野性味を増したリアルビーストは臨戦態勢だ。
だが、藤田にとって今回は勝つも負けるも地獄。もちろん負ければ今後開催予定のヘビー級チャンピオンシップから一歩後退することになるが、例え勝ったとしても、対戦ラブコールを受けている石井慧や吉田秀彦など、日本人強豪ファイターからターゲットにされることは必至。