「めちゃイケ」の終了発表から初の放送となるため、何を語るかが注目されたが、冒頭から番組終了に言及。「ひとつの番組が終わるというだけで、これだけ世の中の人から、ああでもないこうでもないと言われるということは、それだけかわいがってもらっていた番組なんだなと思います」と述べた。
岡村は「めちゃイケ」について「ウンナンさんの番組がなくなって、フジテレビ的にはつなぎ番組だったかもしれない」と振り返った。
「『つなぎ番組』とは、人気番組が突然打ち切られた時などに、次の番組企画が固まるまで、とりあえず放送される企画をいいます。岡村が指摘するように、90年代の土曜8時のバラエティ番組としては『ウッチャンナンチャンのやるならやらねば!』が放送され、高い人気を獲得していましたが、番組中に起きた死亡事故により1993年6月に打ち切りとなり、その後は半年ほどで打ち切られる短命番組が続きました。そして、1996年10月に始まったのが『めちゃイケ』となります」(放送作家)
今でこそ人気番組となった「めちゃイケ」であるが、はじめから順風満帆であったわけではない。はじめは裏番組の「どうぶつ奇想天外」(TBS系)に視聴率で負け続け苦戦していた。岡村の言うように、ダメなら打ち切って次の企画、というのがフジテレビの心算だったのかもしれない。
「とはいえ、つなぎ番組がすべて短命というわけではありません。90年代に毎回30%近い視聴率を獲得し一大ブームとなった『進め! 電波少年』(日本テレビ系)も、当初は『ウッチャンナンチャン with SHA.LA.LA.』のつなぎ番組として3か月の放送予定でした。すぐに終わる番組ということで、政治家、企業、芸能人などに対するアポなしロケをはじめとする、開き直った過激な企画を次々と打ち出すと高視聴率を獲得し、そのまま番組継続が決定した経緯があります」(前出・同)
「めちゃイケ」も「電波少年」も90年代後半を代表するバラエティ番組といえる。どちらも、ある種のめちゃくちゃさが視聴者に面白がられたのは確かだろう。