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北朝鮮44年ぶりW杯出場決定で祝砲ミサイルカウントダウン突入

 北朝鮮が準備を進めているとされる長距離弾道ミサイルの発射が早まりそうだ。岡田ジャパンがA組2位で出場を決めた2010年W杯南アフリカ大会のアジア最終予選は17日、B組で北朝鮮が1966年イングランド大会以来となる44年ぶりの出場をもぎ取った。この快挙を金正日総書記が喜ばないはずがない。7月中旬ごろに発射を強行するとの見方が出ていたミサイルは“祝砲”の意味を持つようになり、カウントダウン突入は避けられそうもない。

 北朝鮮はリヤドでの最終戦でサウジアラビアと0-0で引き分け、通算3勝3分け2敗で勝ち点12とし、得失点差でサウジを上回って自動出場の決まる同組2位を確保した。
 66年大会では1次リーグでイタリアを破るなどして旋風を起こし、当時アジア勢最高のベスト8進出を果たしたことがある。02年日韓共催大会で4位となった韓国も出場を決めており、初の南北そろってのW杯出場は世界的にも話題を呼びそうだ。
 最終戦にはJリーグ1部(J1)川崎フロンターレの鄭大世(25)、J1アルビレックス新潟などでプレーした安英学(30)の在日選手が先発出場した。

 一方、気がかりなのはミサイル発射の兆候である。韓国政府筋は17日、共同通信に対し、北朝鮮の長距離弾道ミサイル「テポドン2号」の改良型と推定される「大陸間弾道ミサイル(ICBM)級」のミサイルが最近、日本海側の北東部咸鏡北道舞水端里のミサイル発射施設に運び込まれた可能性があると明らかにした。
 黄海側の北西部平安北道東倉里に建設中の発射施設には同改良型とみられる物体が運搬されたことが確認済み。北朝鮮が4月の弾道ミサイル発射に使った舞水端里の施設でも、今回同時に弾道ミサイル発射準備を行っている恐れがある。
 同筋によると、東倉里の施設への運搬に使われたのと同じミサイル運搬用列車が最近、平壌近郊の兵器研究所から舞水端里の施設へ移動したのを米偵察衛星がとらえた。列車は舞水端里に数日間停車した後、再び平壌近郊に戻った。
 北朝鮮は4月末、国連安全保障理事会が資産凍結対象の北朝鮮企業を指定したことなどに反発し、謝罪しなければ核実験やICBM発射実験を行うと警告、5月25日に2回目の核実験を実施した。韓国政府はミサイル発射も強行する可能性が高いとみている。
 一部報道によると、防衛省の分析では、ミサイルは青森上空をかすめて米ハワイ沖を目標としている可能性が高いという。北朝鮮事情に詳しいジャーナリストは「金総書記はW杯出場決定を祝うためにもミサイル発射を急ぐはず。7月中旬とみられていた発射Xデーは前倒しされることになるだろう」と話した。

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