「めっちゃあります、気を付けた方がいいこと」と切り出した里崎氏が、1つ目の注意点としてまず挙げたのは“外国の審判”。「国際試合の審判、すごく緩いんですよ。2006年(WBC)の時はアウトコースが白線ぐらいまでいっててもストライクだった」と実体験を交えた上で、“ストライクゾーンの広さにあたふたしない”、“チーム内で審判のクセを伝達する”、“ボーク気味の牽制に気を付ける”などの対応をとるよう勧めた。
続いて、2つ目の注意点として挙げたのは“現地での食事”。里崎氏によると、海外遠征ではドーピングの懸念などから安易に外食に行けない状況も多々あるということだが、外に出なかったとしても「シェフが帯同してない場合(は、現地の)ホテルのご飯が出る。(例えば)台湾とかだと(八角などの)香辛料強めとか」と好みに合わない料理が出てくる可能性があると指摘。その上で、「何でも食べられるようにしておかないと。好き嫌いとかおいしいとか、おいしくないとか言ってたら力が出ない」と現地の料理をえり好みせず食べることの大切さを力説した。
同時に、自身の食に関するエピソードとして、2008年北京オリンピック予選(台湾)の時に「『隣のホテルに日本食料理の店があるから、そこに行ってもいいよ』って言われてたんですけど、面倒くさいから自分のホテルで食べてました」、2006年WBC(アメリカ)の時に「ステーキと生野菜ばかり食べてたら、(日本に帰国した)3週間後に(逆に)2、3キロ痩せてました」といった体験をしていたことも明かしていた。
そして、3つ目の注意点として最後に取り上げたのは“相手ベンチからの指示”。里崎氏は「(自チームが)守ってる時に、低め(に)構えたら『低め低め!』とか、高め(に)構えたら『高め高め!』とかっていうのをベンチから(その国の言葉で)言うんですよ」と、国際大会は日本球界では禁止扱いとなる行為を仕掛けてくるチームもあると指摘。
この難題について「2006年(WBC)の時、気付いたんですよ、途中から」と語った里崎氏は、「ギリギリまで動かない」ことでコースやサインを見抜かれることを防いでいたと告白。また、2004年アテネ五輪、2009年WBCで代表に選出された捕手・城島健司(元ダイエー・ソフトバンク他)が、“最初に構えたコースから反対にミットを動かす”、“構えたコースとは逆のサインを出す”といった策を講じていたことも紹介した。
自身の実体験を交えながらそれぞれ注意点を解説した今回の動画を受け、ネット上のファンからは「こういうところの積み重ねが試合にも影響するのかな」、「食事は合わない国は本当に合わないな、でも侍ジャパンには専属シェフとかついてそう」、「サイン盗まれるのは対応めんどくさいな」、「この話は昨日の試合前に聞きたかった」といった声が数多く寄せられている。
文 / 柴田雅人
記事内の引用について
里崎智也氏の公式ユーチューブチャンネルより
https://www.youtube.com/channel/UCFCtAX45lgHcf4s0vAgAxww