ここ最近は、永野の演じる主人公の楡野鈴愛(にれの・すずめ)がスランプに陥り、新しい漫画が描けなくなっている様子が描かれ、視聴者も次にどんな展開になるのか予想がつかない展開になっている。だが一方で、インターネット上では《鈴愛のわがままぶりに共感できない》、《実は発達障害では?》といった感想が広がっている。
「自由奔放で思いついたらすぐに行動してしまう鈴愛の性格は、小気味よく好意的に捉えている人が多いのですが、実はその一つ一つを冷静に見てみると、最近、急激に増加している“大人の発達障害”の症状そっくりだということが分かるのです。6月最終週の放送では、秋風塾で仲間だったユーコとボクテが鈴愛を心配して、駆けつけるのですが、行き詰まった鈴愛は、ユーコを『辞めたやつに言われたくない!』と罵倒します。視聴者からは《いくらなんでもそれ言っちゃダメだろ》という、意見が多かったようですね」(エンタメ誌記者)
発達障害の症状としては、仕事に集中できない、対人関係がうまくいかない、周囲から仕事のことで指摘される、などの症例があるが、鈴愛にはこれに合致しているところが多い。
ネット上では《いつも落ち着きないし、思ったらすぐ行動。ドラマのキャラクターとしては面白いけど、イラついてる人も多いのでは》、《相手に反論を許さないマシンガントークがすごいね》などといった投稿も散見される。
「鈴愛は幼少期から片耳が聞こえない、軽度聴覚障害者という設定ですが、これまでドラマ上の展開ではそのこと自体、取り立てて問題になっている様子はありません。むしろ、片耳が聞こえないことを忘れている視聴者も多いと思います。しかし、ここにきて鈴愛のわがままぶりを見るに、じわりじわりとその特異なキャラクター性が表面化してきています。もちろんこのあたりの設定のうまさは、脚本家の北川悦吏子の実力でしょう」(同・記者)
『半分、青い』の今後は、星野源の主題歌『アイデア』のタイトルが示すように、驚きの発想力で鈴愛が成長する姿が描かれるという。鈴愛の一見するとうっとおしい性格も、すべてはその“伏線”と考えると、視聴者も納得するのではないだろうか。