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メイショウサムソン 国内最強を証明する

 日本競馬を揺るがした8・16インフルエンザ騒動…そのあおりをモロに食らったのがメイショウサムソンだった。悲願の海外遠征は断念することになったが、決して夢をあきらめたわけではない。チャンスは必ずもう一度ある。仏・ロンシャンの舞台を再び目指して、メイショウサムソンが「第136回天皇賞・秋」(GI 東京芝2000m 28日)で始動する。
 「凱旋門賞へと続く道」。今年の秋3戦を高橋成調教師はこう位置づける。8月に断念することになった憧れの舞台に立つためにも、この秋、もう一度、強いサムソンをファンの前で証明する。

 「本当に残念なことになったけど、来年に向けてのいい経験ができた。それに、やはりサムソンが海外で走る姿を僕自身が見たい。そのためにも秋は全力で3つ取りにいく」
 インフルエンザの陽性反応、そして移動制限、海外遠征断念…8月31日の栗東帰厩まで見えない敵との戦いに陣営も疲労困ぱいとなった。しかし、9月9日に再び、坂路で時計を出し始めてからは人馬ともに新たな目標へと気持ちを切り替えた。
 「前走の宝塚記念後は一度も体を緩めずにずっと乗っていたからね。だから間隔はあいているけど、仕上げも楽だった。あともう一本追い切ればほぼ態勢は整うだろう」
 高橋成調教師は仕切り直しの一戦に向けて万全の構えを強調した。日本での再スタートを前に、1週前追いには新たなパートナー・武豊が騎乗した。
 「元気がある。きっちり体さえできていれば走ってくれそう。ダービー馬なので緊張するけど、この大役に応えたい」。
 天皇賞、JC、そして有馬記念…その先にはある海外に向けても、国内最強を改めて見せつける。アンラッキーな4歳夏を送ったサムソンの新たなる挑戦が始まった。

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