そうなると、人事担当者は苦労して確保したにもかかわらず、すぐに逃げられてしまい、腹立たしいものを抱えてしまうだろう。そんな鬱積した気持ちが暴走し、ありえない事件を引き起こした。
事件が発生したのは神奈川県二宮町の海岸。建設会社に勤務する20歳の会社員が、アルバイトとして勤務していた高校1年生の顔などを殴ったうえ、自動車に乗せ連れ回す。そして、同藤沢市の海岸に行き、またも顔面を殴り、全治1週間の怪我を負わせ、監禁と傷害の疑いで逮捕された。
犯人はなぜこのような行動に出たのか。この男は建設会社で教育係を担当しており、被害を受けた高校生は1週間前にアルバイト勤務を始めたものの、2日出勤したのち、無断欠勤していたという。犯人の男はこれに憤りを感じた、あるいは自身の教育係としての能力に疑問符が付きかねないため怒りを感じたものと思われるが、一連の行動は犯罪であり明らかにやりすぎである。
この常軌を逸した犯罪に、「やりすぎ」「無断欠勤なんていくらでもある。アルバイトだし腹を立てても仕方ない」など、男に対する怒りの声が。一方で、行動は犯罪としながらも、「男の気持ちもよく分かる」「無断欠勤されて怒る気持ちは理解できる」など、男に同情するネットユーザーも少なくなかった。
そして、被害男性についても、「無断欠勤はよくない」「アルバイトといっても仕事は仕事。きつかったのならその旨を伝えて辞めないとだめ」「仕事に対する意識が低いと言わざるを得ない」など、厳しい声が上がった。
無断欠勤したアルバイトに怒りを感じることは理解できるが、暴力を振るったうえ車で連れ回す行為はやりすぎだ。逮捕された男はもちろん、建設会社にも責任の一端があると言わざるを得ない。