社会部記者がこう語る。
「奥は'07年に横浜FCを現役引退し、チームアドバイザーなどを務めていたが、今年1月の退団後は単身、兵庫県尼崎市のお好み焼き屋を手伝っていた。最近はヒモ同然のバイト生活に嫌気がさし、佐伯を電話で『殺しに行く』と脅しつけたというのです」
一方、4月にはサッカークラブの教え子に大ケガを負わせた、元ジェフユナイテッド市原(現ジェフユナイテッド市原・千葉)の西脇良平被告(33)が逮捕され、6月14日に懲役1年6月を求刑された。そのため、なぜこの手の事件が多発するのかが注目されているのだが、背景には悲惨な事情が渦巻いているようなのだ。スポーツ紙記者が明かす。
「引退した選手の中には解説者やコーチになる者もいるが、それは一握り。現役時代に培ったプライドが捨てられればまだ潰しも利くが、実際は金と仕事に困っている者が多いのです」
この記者によれば、たとえば現在横浜市のゴミ収集作業員には、元横浜マリノスの選手がいるという。ただ、こうした例は引退した選手の中でも生活が安定しているクチ。実際には、「町の少年サッカーチームのコーチで食い繋いだり、プライドが邪魔してそれすらもできない元選手が多い」(同)というのである。
夕刊紙のスポーツ担当記者もこう語る
「現役時代は高給取りだが、引退したらただのサッカーバカ。職に就けずに実家の家業や知人の飲食店を手伝ったりする者も絶えないようです。日本の“マラドーナ”と呼ばれ、タレント転向した武田修宏は、その中でも最大の成功者といわれるが、彼でさえも、最近ではナンパした女性をプロデューサーに紹介したり汲々としている。結局、その食えなさが事件を多発させているのです」
“栄光”の後には、“挫折”が待っている?