栗東坂路では一番時計の常連。その潜在スピードは現役でも屈指の存在だが、弱点も同居している。
「コーナーで外から被せられると、どうしても走るのをやめてしまう。逆に馬が横にいる状態なら気合を表に出すんだ」
純然たる速さ比べ。まっすぐ走るだけでいいアイビスSDは、これ以上ない条件というわけだ。なのに意外にも直線競馬はこれが初めて。想像以上の強さを発揮してくれるかもしれない。
前走のテレビ愛知オープンは出走を取り消した。「歩様に乱れが出てしまって、よく調べたら血豆ができていた。立て直すのに少し時間はかかったけど、もう大丈夫。ここを目標にいい感じに仕上がった。動きも本当にいいからね」
その言葉通り、6日の栗東坂路では800m49秒6というとてつもない時計をマークした。
「7歳だけど、内臓がしっかりしているから長もちしている。衰えは感じないし、暑い時季の輸送競馬にも不安はない。いい結果が期待できるでしょう」
まさしく直線一気で決めてくれそうだ。