「テーマがないから、自分でテーマを見つけたよ。タイガーマスクWと試合がしてみたいなぁ。2月5日、札幌大会での試合後、オカダがタイガーマスクWとの試合を希望したら、新日本プロレスは即座に動き、そして、1か月後に対戦が実現したわけで。じゃあ、同じように俺がタイガーマスクWとの対戦を希望したら、新日本プロレスは動いてくれるんだろうね? そもそも、俺にテーマを与えなかったのは新日本プロレスだからね? テーマを与えないってことはつまり、自分でテーマを見つけろってことでしょ? お望み通り見つけてきたよ」
4日の後楽園ホール大会の試合後、内藤はタイガーマスクW戦をブチ上げた。しかし、これはオカダ・カズチカのように、本人がワクワクしたいからやりたいカードというわけではないようだ。というのも、最後には次の言葉を付け加えている。
「新日本プロレスは、オカダがかわいくて仕方ないのは分かるけどさ、俺の望みも、たまには聞いてくれよ。新日本プロレスの発表を楽しみに待ってるよ」
こういう発言は、1.4東京ドーム大会で、メインイベント出場にこだわっていた棚橋弘至に対しても、「この会社は棚橋が言うことが絶対だから。棚橋が(メインを決める)ファン投票やりたいと言えばやりますよ」と挑発している。このときは、棚橋が「ファン投票はやらない」という決断をしたので、内藤が“確認”したかった会社の意向はわからぬまま終わったが、今度はその矛先がオカダに向かった格好となった。タイガーマスクWは、きょう9日に開催される両国国技館大会にも出場はするが、内藤と試合での絡みはない。オカダのように王座を防衛した直後に対戦を希望すれば、実現の可能性は高まるが、現実的に考えてこのカードが普通に決定する可能性は極めて低いのではないだろうか。
そんな内藤に対して、1人の挑戦者が現れた。ジュース・ロビンソンである。
「ナイトー、お前を絶対後悔させてやる。俺は負けない。俺は、IWGPインターコンチネンタル王座を狙っていく。今日、お前は俺の急所を蹴って勝った。IWGPインターコンチネンタルのベルトを賭けても、そんな試合ができるのか。お前は、リスペクトの気持ち、新日本への気持ちはないのか。俺は、お前と闘ってやる。俺のハートを賭けてIWGPインターコンチネンタルに挑戦してやる。俺は、もう二度とお前に負けない。俺が欲しいのは、IWGPインターコンチネンタルなんだ。ベルトに挑戦させろ」
タグチ・ジャパンの一員として、連日ロス・インゴ・ベルナブレス・デ・ハポン(ロスインゴ)と抗争を繰り広げているジュースだが、昨年、棚橋と組んで『WORLD TAG LEAGUE』に参戦した辺りから台頭。1.4ドーム大会では新日本マットに初参戦したCodyの相手を務め、2.5北海きたえーる大会では後藤洋央紀が保持しているNEVER無差別級王座に挑戦。どちらも敗れはしたものの、近未来のエース外国人選手になれる片鱗を見せただけではなく、その試合内容からファンの支持率も上昇中だ。
内藤とはロスインゴ結成前に、パートナーが不在だったこともあり、ヤングライオン時代のジュースがパートナーをしばらく務めていた因縁もある。次回のビッグマッチは5.3『レスリングどんたく2017』福岡国際センター大会。ジュースが内藤に挑戦するには、この大会のカードが決まるまでに、ファンも納得する形で結果やインパクトを残さなければならない。
内藤の次なる挑戦者は、タイガーマスクWか? ジュース・ロビンソンか? ここはジュースの頑張りに期待したい。
(どら増田)
【新日Times vol.63】