飛躍の秋が見えている。ロードニュースターが重賞初勝利へ、闘志を燃やしている。
前走、東京で行われたエーデルワイスSはクビ差の惜しい2着。しかし、この敗戦が改めてニュースターの能力を示した。
「レース後、ジョッキーがあがってきて『ごめん』と謝ってきたぐらい。厳しいレースになってしまった」と浅見助手は振り返った。
「いつもはゲートが悪いのに、あの時に限って良かった。そしたら前に壁をつくれず折り合いを欠いて、内に入れざるを得なかった」
4角を回ったときはまだ15番手。馬込みの中でもまれ込み、行き場を失った。まともに追えたのはゴール前の50m程度で、そこから猛然と追い上げたのだから「あの着差は立派」というのもうなずける。負けて強しの内容だった。
今回は中2週で再度、長距離輸送があるが、中間は熱心な乗り込みを続けている。父のエアエミネムは3歳の夏から一気に力をつけた。その血は確実にニュースターにも受けつがれているようだ。
「まだ体は緩いけど、その分、良くなる余地は十分にある。3走前のあざみ賞の後、ハリをして休ませた。それから馬が変わった。追い切りでも首を使ってダイナミックな走りができるようになったから」
まだ2勝馬だが、スピードと切れ味は重賞級。「ハンデは少し見込まれたけど、重賞でも楽しみ」と期待していた。
【最終追いVTR】DWコースで単走の予定が、たまたま前を行っていたコロナグラフ(3歳1000万)と直線だけ併せる形になった。間隔が詰まっているため、終いだけ脚を伸ばすケイコだったが、気配は抜群。余力を残してラスト11秒6なら十分だ。