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期待が高まり続ける根尾昂と藤原恭大 「果報は寝て待て」の気持ちも大事では?

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 「甲子園のスター」という肩書は、やはり人々を惹きつけるのだろう。今年春夏連覇を成し遂げた名門大阪桐蔭から、共にドラフト1位でプロ入りした根尾昂(中日)、藤原恭大(ロッテ)についてである。

 かたや投打の二刀流(その後野手専念表明)、かたや強打の長距離砲として、名門の中でも抜群の存在感を放っていたこの2名。それぞれの球団、そして球界の未来を担う俊英として、日に日にその期待は高まりつつある。

 この両名に対し大きな期待がかけられることは、冒頭の経歴を考えると十分に理解できる。ただ、ドラフト後の報道やネット上の声を見ていると、少々期待値が高くなり過ぎではないかという思いもある。

 高校野球界ではスターだった根尾と藤原だが、プロ野球界ではまだ足を踏み入れたばかりの“新参者”。体力づくりや木製バットへの対応、守備面の向上など取り組まなければいけない課題はたくさんあるだろう。

 名門で心身ともに鍛えられた両名のことだから、きっと今の内からできる範囲で準備は進めているはず。しかし、このまま注目度や期待が高まり続けると、それがマスコミの取材攻勢やファンのサイン攻めといった“喧騒”を生み、結果的に彼らの取り組みを妨げてしまう可能性も否定できない。

 そもそも、高校を出たばかりの19歳の若者に、いきなりセンセーショナルな活躍を期待するのも無理な話だ。過去の高卒1位野手を見ても、1年目にいきなり新人王を獲得したのは清原和博(西武/1986年)と立浪和義(中日/1988年)の2名だけ。高卒1位野手が1年目から活躍することが、どれだけ難しいことなのかは火を見るよりも明らかだろう。

 山田哲人(ヤクルト)、坂本勇人(巨人)、筒香嘉智(DeNA)といった今をときめく高卒1位野手たちは、1年目は二軍でじっくりと力を溜めこみ、2年目以降に大きな飛躍を果たしている。根尾、藤原の両名に関しても、ルーキーイヤーから過度な期待をかけるよりは、「果報は寝て待て」の気持ちで気長に見守る方が吉と出るのではないだろうか。

文 / 柴田雅人

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