両校の名前だけを見ると、ワンサイドゲームという結末も考えられたこの一戦。しかし、1回表に3点を先制して試合を動かしたのは目白研心。直後の1回裏に同点に追いつくも、日大三としては不安の残る立ち上がりとなった。
すると、3‐3で迎えた5回表、その不安が現実のものとなる。日大三は初回からリリーフしていた小川敦星が好投を続けていたが、二死一、二塁から目白研心の4番・山田瑞記に勝ち越し3ランを被弾。さらに、続く6回表にも1点を奪われ、4点ビハインドと苦しい展開となった。
その後、6回裏に2点を返すも、劣勢の焦りからかこれ以上得点を奪うことはできなかった日大三。結局、試合は5‐7と、目白研心の大金星でその結末を迎えることとなった。
どちらのチームにとっても、“まさか”の結果となった今回の一戦。それは高校野球ファンにとっても同じようで、ネット上には「えっ日大三負けたん?嘘でしょ?」、「少なからずプレッシャーがあったのかな」、「新チームへの移行が遅かったのも理由かも」、「やっぱり高校野球は難しいな」といった驚きの声が数多く寄せられている。
一方、中には「日大三との打ち合いを制するとは大したもんだ」、「名前だけで勝負が決まらないのもまた高校野球の面白さ」、「この勢いで次戦以降も頑張って」といった、目白研心を称賛するコメントも。また、こうした声の大きさからか、ツイッターのトレンドランキングには、一時「目白研心」というワードが浮上してもいた。
勝利を収めた目白研心が13日の2回戦(対日本ウェルネス戦)に進む一方、敗れた日大三は来春の選抜大会出場が絶望的となっている。あまりにも早すぎる幕切れに思うところは多々あるだろうが、この悔しさをバネに一冬を過ごし、来夏は最高の結果となるように頑張ってほしいところだ。
文 / 柴田雅人