この日の『アッコにおまかせ』では冒頭から、都内のコンビニで女性に対し暴行したとして逮捕された「AAA」のリーダー浦田直也についての特集が組まれた。
人気音楽ユニットの突然のスキャンダルに、『おまかせ』出演陣一同が驚く中、御年71歳の泉ピン子は「AAA」がどのようなユニットなのか、ピンと来ていないようで、「誰これ?知らない」と吐き捨てた上で、「(響きから)韓国のグループだと思った」とコメントした。
共演者も「(AAAは)若者にすごい人気なんですよ」とフォローを入れたが、ピン子の勢いは止まらず、「バカじゃねぇのか?38歳にもなって(注:正確には36歳)!」「ダサい。下積み時代を忘れんな!食えなかった頃を」と芸歴50年のベテランらしく、浦田を「一刀両断」した。
ここまではいつもの「ピン子節」であるが、彼女の暴言が物議を醸したのは、AAAの経歴紹介の時であった。
AAAのことをよく知らないピン子に説明するため、進行担当の国山ハセンアナウンサーが、AAAがこれまで日本レコード大賞最優秀新人賞(2005年)を始め、多くの賞を受賞している過去について触れたのだが、ピン子は女性へ暴行を行った浦田のことがよほど許せなかったのか、「でも、レコード大賞も昔に比べて権威無くなっているからね」とし、「だんだん(歌手も)少なくなってきてるんだから、新人賞くらい順番に回って来るって!」と続けたのだ。
この発言には、番組を見ていたAAAファンも激怒。
ネットでは、「AAAはともかく、レコード大賞の品位まで落とす必要あるの?」「確かにやってる事は最低かもだけど、人気と実力はあったのだから素直に認めればいいのに」「これまでレコ大賞を受賞したアーティスト全員に対して失礼な発言なのでは」などと物議を醸した。
日本レコード大賞は1959年に作曲家の古賀政男、服部良一らの主導の元、創設された賞で、過去には美空ひばりや梓みちよなど、泉ピン子よりも大物の歌手も大賞を受賞している由緒正しい賞である。ピン子は和田アキ子を指差し、「いや、アッコちゃんが(最優秀歌唱賞を)受賞した頃は権威もあったのだけど」とフォローしたものの、後の祭り。ピン子の「傍若無人」ぶりが悪目立ちする結果となったようだ。
これまでピン子は『アッコにおまかせ』出演時には、ベッキーが読売ジャイアンツの片岡治大ファーム内野守備総合コーチとの熱愛が発覚した際には、「不倫騒動の時、私がいろいろフォローしたのに、私に報告なく交際して失礼だ」と怒り出したほか、番組で共演した菊地亜美を収録中に、「ただのクソガキ」「先輩には愛嬌を持て」とガチ説教し泣かしてしまうなど、20代〜30代の後輩しつこく口撃するなどの「若者いびり」をよく行っている。
今回の発言も「若者いびり」の一つだったと思われるが、今回の「レコード大賞ディスり」はいささか説得力にかけたため、非難されたということだろう。