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急増する高齢者のストーカー

 「井村さんのことが好きでした。自分も死んだらあの世で一緒に暮らせると思い殺した」
 5月2日午前2時20分ごろ、飲食店従業員・井村由美さん(38)が大阪市平野区の路上で、井村さんにストーカー行為を繰り返していた店の客、松本隆容疑者(57=無職・殺人容疑で逮捕)に鋭利な刃物で腹部を刺され死亡した。

 このところ高齢者のストーカーが増えている。ここ10年で、60歳以上の犯罪が3.8倍に増加しているのだ。
 「'07年に、いわゆる団塊世代が一斉に定年を迎えた。彼らは仕事から解放されて自由を満喫しているかに見えますが、同時に社会的な孤立も感じている。それを紛らわすために、万引きやストーカーといった犯罪が急増しているようです」(社会部記者)

 昨年11月には、85歳の男が79歳女性に恋い焦がれ、「会わへんかったら殺すぞ!」と脅迫電話をかけて逮捕。また、今年の3月、名古屋市の74歳の男が、アパート管理人の60代女性に9000回もの無言電話をかけ傷害容疑で逮捕されている。
 ジャーナリストの窪田順生氏が言う。
 「老人ホームでもよく女性の取り合いをして、それが犯罪に結びつくケースが少なくありません。明治男は恥じらいがあったが、最近のシニアは非常に子供っぽい。また、家では女性に依存する形で壮年期を迎えた人が多く、妻に先立たれた男性の自殺率も高い。女性依存の男性は妻に先立たれ、別に好きな女性ができると、その女性に突っ走り、拒絶などされようものなら物凄い粘着質を見せるようです。その気質は一朝一夕にできるわけではなく、若いころからの積み重ねでできるのです」

 今後も高齢者ストーカーは増えそうだ。

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