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ひかりの輪が公安調査庁を訴えた理由

 アレフと並ぶもうひとつの旧オウム真理教系団体『ひかりの輪』(上祐史浩代表)が、11月7日、公安調査庁を名誉毀損で提訴した。訴状では、「ひかりの輪はいまだにオウム真理教・元教祖の麻原彰晃死刑囚の帰依から脱却していない、とする公安調査庁提出の調査書類は事実に反する」となっている。
 記者会見で上祐代表は『ひかりの輪構成員に金品を与えて証言させるなど調査書には問題点が多い』と、公安調査庁を批判。わずか3円の損害賠償額に関して、ひかりの輪の広報は「訴訟は金銭目的ではなく、公安調査庁の一連の調査の過程を法廷で争うことに意義がある」としている。
 ひかりの輪は、これまで世論に対し融和の姿勢を取ることでアレフとの違いを強調し、公安調査庁に対しても「あちらがどう考えているかはともかく、我々としては常に接触して情報交換するなど協力的な関係にあったと思う」とも語っていた。しかしそれが一転、対立の姿勢に至った原因は、「目前に迫った団体規制法に基づく観察処分の更新に関係がある」(宗教ライター)との見方もある。

 気になるのは、上祐代表の会見で語られた公安調査庁による買収もどきの情報収集だ。
 「飲食、遊興に金品の授受。情報収集のためなら何でもありという感じです。しかも集めた情報をねじ曲げたり切り貼りしたりで、意図的に操作している。例えば、アレフの信者が言ったことが我々の発言になったりしているんですからね」(ひかりの輪関係者)

 これに対し、ある警察OBが苦笑する。
 「誰が見ても宗教団体なのに宗教団体ではない、ねじ曲げてなんかいないと言えばねじ曲げている、麻原信仰から脱却していないと言えば脱却していると言う…。『ああ言えば上祐』が完全に戻っていますよ」

 今後の両者の出方に注目だ。

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