警視庁昭島署は9月27日までに、学習塾で女子中学生にわいせつな行為をしたとして、強制わいせつの疑いで、東京都あきる野市の元公立小学校校長の無職・石田稔容疑者(75=東京都あきる野市上代継)を逮捕した。同署によると、石田容疑者は「性的欲求を満たすためにやった」と容疑を認めている。
逮捕容疑は今年7月下旬、アルバイトで講師をしていた昭島市の学習塾の教室で、生徒の女子中学生を抱き寄せ、胸を触り、口にキスした疑い。授業は90分間のマンツーマンレッスンが原則。犯行当時も石田容疑者と被害生徒の2人だけだった。
石田容疑者はあきる野市立の中学校教諭などを経て、2校の同市立小学校の校長を務めた。退職後、08年12月の開校時から、この塾でアルバイトを始めた。10年4月から女子中学生の授業を担当。同署の調べによると、1年以上前からわいせつ行為を始め、徐々にエスカレート。耐えかねた女子生徒が両親に被害を報告し、両親が同署に被害届を提出した。発覚後の8月、石田容疑者は塾から解雇された。
被害を受けた女子生徒は「他の子も同じことをされていた」と話しており、同署は余罪を追及する方針。
塾の総務担当は「あってはいけないこと。今後の対応策を検討する」としている。
まさに、密室という閉ざされた空間で起きた事件。講師という立場を利用し、性欲のはけ口を教え子に求めた石田容疑者の行為は、教育者として許されるものではない。
(蔵元英二)