デヴィ夫人と言えば1962年、インドネシア・スカルノ元大統領の第3夫人として結婚し富を得た、正真正銘のセレブ。海外の社交界での経験をもとに幅広い人脈を構築している。歯に衣着せぬ物言いも人気で、芸能界の“ご意見番”として欠かせない存在である。
辛口ゆえに物事をはっきり言いすぎ、自身のブログが炎上することもしばしば。輝かしい経歴とは対照的に、いったん歯止めが利かなくなると誰の手にも負えなくなってしまう。その暴走ぶりは、2013年に発売された『週刊文春』でも炸裂。牙を向けられたのはタレントの壇蜜だった。
夫人は壇蜜を「一目見て、生理的に嫌いな女性」と言い放った。その理由は、「彼女には、戦後存在した『赤線』のイメージを感じる」からだという。「口を開けば『ハァハァしてる?』なんて、とんでもない!あんな言葉、決して女性が口にしてはいけません」と痛烈に批判した。
さらに、壇蜜を「顔も体も容姿も十人並み」「どこが美しいのですか」と酷評。しまいには、「彼女の乳首は多分アグリー(醜い)、色は黒く干しブドウみたい」と、まるで公開処刑のような言いようだった。
壇蜜といえば、以前からコメンテーターとしても活躍。教員免許を取得しているだけに、デリケートな問題にも真摯に向き合うのが魅力だ。コメント力が高く評価され、知的なイメージが定着しつつある。
しかし、世間が壇蜜をもてはやしていることついて、夫人は「周囲が“珍獣的扱い”をして重宝がっている」とバッサリ。「壇蜜とは共演しない」と業界関係者に伝えており、心底嫌っているとのことだ。
「芸能事務所やテレビ局などとの関係性を一切無視して、批判を繰り返すデヴィ夫人は“希少価値の高いタレント”と言えなくもないが、業界関係者はデヴィ夫人の言動に悩まされているようだ」(芸能ライター)
自由奔放な夫人の対応に、各方面が困惑しているのも無理はない。
「そもそも、何がデヴィ夫人のしゃくに障るのかが分かりません。とりあえず、流行りモノに噛みつく傾向はありますが、側近も『彼女は何にキレるのか分からない…』と困惑しているそうです。でも、あれだけトラブルになっても、スタンスを変えずに長らく芸能界に君臨しているのはさすがですね」(前出・同)
夫人から、一方的に攻撃されてしまった壇蜜だが、これと言った反応もせず、気にも留めていないようにも見える。まさに大人の対応とも言えるだろう。
激動の人生を歩んできた夫人にとって芸能界でのいざこざなど、大きなことではない。過激な発言を繰り返すのは、表舞台で活動しなくても、十分な余生を謳歌できる能力があるからだろう。だが、時には体を張ったバラエティー番組の企画にも真っ向から挑む。芸人顔負けのセンスを発揮することもある。まさに“二面性の顔”を持つ夫人から目が離せない。