「格安なら人が死んだ物件でも関係ない」という人もいるかもしれないが、大多数は「いくら安くても気持ち悪い」と考えるはずだ。しかし、賃貸業者からすれば、空いている物件はなるべく入居してもらいたい。そこで悪質な業者は「抜け穴」を使う。事故物件は次に住む人には事故があったことを伝えるルールがあるが、その次に住む人に伝える必要はなく「一回身近な関係者に形だけ借りさせ、その後に客を入れさせるのです。これならば確かに事故物件であることを伝えるルールはクリアできてしまいます」(前出の関係者)。知らずに事故物件で住むことになってしまった入居者はたまったものではない。
このような被害にあわないためにはどうすればいいのか。前出の関係者は「まず、物件を即決しないことです。今では事故物件を調べることができるインターネットサイトも存在します。候補の物件が決まったらすぐに契約せずに、一度家に戻り、自分で調べることをオススメします」と注意を促す。
春になれば多くの学生が希望を持って東京で一人暮らしをはじめる。安いだけで飛びつくと、せっかくの船出が気持ちの悪い住まいからはじまってしまう可能性もある。要注意だ。