日本人K-1ヘビー級ファイター最後の大物とも称される西島に、最高のデビュー戦が用意された。初陣を飾るのは8・11「K-1ワールドGP2009日本大会」(東京・国立代々木第2体育館)のスーパーファイト。いきなりK-1の看板戦士ピーター・アーツとの一戦に臨むことになった。
初戦からアーツ戦とは破格の扱いといっていいが谷川貞治イベントプロデューサー(以下=EP)は「本来なら勝ちグセをつけるために、最初は無名の外国人とかと試合を組むところなんですが、今後の可能性や本人の希望もあっていきなりアーツとやることになりました。K-1創成期に佐竹選手がアーツとやって上がっていったように、西島選手にもそうなってほしい」と日本人エースとして期待を寄せている。
ただ、西島にこれだけの期待がかかるのは、K-1ヘビー級戦線の日本人戦士がなかなか結果を出せず、パッとしないからにほかならない。武蔵や澤屋敷純一など昨年まで日本人2大エースとされていたふたりが今年は戦線離脱。現状では西島頼みといっても過言ではない状況なのだ。
西島自身もその期待を十分に感じている。「ビッグネームに勝てば劇的だし、名前もあがるので絶対勝ちたい」。PRIDEなどのMMAでは5戦5敗と結果は出せなかったが、現在はK-1戦士ニコラス・ペタスのもと、Kのリングへの対応能力も磨いており、万全の態勢だ。