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【DeNA】ラミレス監督の苦悩…「トップバッター」は誰に?!

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ラミレス

 ベイスターズ自慢の攻撃力が影を潜めている。チーム打率、出塁率ともにリーグワースト。出塁率に至ってはリーグ唯一の2割台となっている。ラミレス監督も去年のようにレギュラーを固定せず、フレキシブルにスタメンを変更している今年だが、今のところ上手くハマっていないのが現状だ。

 もちろん「データ魔」のラミレス監督はこの状況を熟知しており、問題の多くは「1,2番」にあると語っている。実際に開幕2戦目に、トップバッターを桑原将志からルーキー神里和毅に変更し、4月1日から4月26日まで連続起用した。盗塁もできる神里は1番にはうってつけだったが、カード2巡目ともなってくると、相手も研究してくるのがプロの世界。インコース攻めに苦しむ場面が増え、勢いに陰りが見えてくると、4月28日には再び桑原がその座に起用されたが、定位置であるはずの1番になると何故か、上向いていたかに見えていたバットは湿ってしまう。その後もまた神里、そして、乙坂智もトップバッターに名を連ねたが、固定できぬまま現在に至っている。

 2番はほとんどの試合で、FA加入の大和が務めているが、ディフェンシブな選手に打撃面での期待はあまりできない。得点圏では意外にも数字を残してはいるが、本来の姿は前の打者が出塁してのバント、エンドラン、右打ちなどの小技でこそ輝くタイプ。トップバッターの出塁を様々な方法を使ってチャンスを拡げる。スコアリングポジションにランナーを置いた状況で、3番に入れた筒香嘉智を迎え、初回から相手にプレッシャーを与え、先取点を奪う。これがラミレス監督の掲げる2018年度の攻撃の理想形だった。

 しかし、この理想の形が作れない。もともとファーストストライクを狙っていく「ファイティング打線」は、当然ながらフォアボールをもぎ取る傾向が少ない。故に打たない限りは出塁率は上がらない。打線は水物。今年は打てなくなる時期にこそ、「スランプのない」と言われる足技を使い、また、バントなどの小技を絡め1点をもぎ取る。それを実践するには、信頼出来るトップバッターの固定が必須だ。ラミレス監督も複数の選手を試しながら、その座を手にしてくれる選手を待望している。「早く誰かが1番の座を掴んでほしい。その選手がレギュラーになる」。監督の本音が口からこぼれた。

 9連戦の最後の試合、2番にネフタリ・ソトを起用し、「ビッグベースボール」に方向転換。すると、初回からツーベース、その後もバックスクリーンの得点表示部にぶち当てる驚愕弾を放つド派手デビューで、チームの連敗を止める立役者となった。

 試合後、ラミレス監督は「ずっとこの形で行く訳ではない」と、攻撃の新たなオプションのひとつとして考えているようで、再び2番大和に戻すこともあると答えた。こだわりのスモールベースボールを棄てる考えは無いようだ。

 スモールベースボールにせよ、ビッグベースボールにせよ、トップバッターの存在は重要ポイント。ダンゴレースのセリーグ。投手陣が好調の今季、しっかりとしたリードオフマンが機能したとき、一気に抜け出すことができる可能性は大いにある。

取材・文 ・ 写真/ 萩原孝弘

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