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やっと安くなってきた新鮮なサンマを、どうやって食べようか

 秋の味覚の代表格とされる青魚・サンマ。今年出始めは不漁で1尾250円ぐらいで昨年より高かったが、10月に入りやっとスーパーマーケットで1尾120円程度で買えるようになった。昔は足が速い(腐りやすい)魚として知られていたサンマ。最近では東京のスーパーでも「お刺身用」として売っているのが当たり前。今の時代、サンマは遠い海で獲れたものでも新鮮とのこと。ではどのようにして鮮度を保たれたサンマが運ばれているのか?

 それにはサンマに携わる人々の努力と運搬システムの大きな進化があった。北海道の海から東京の食卓までサンマを追跡してみよう。(TBS系「となりのマエストロ」8月22日放送の内容を参照)

○海水のシャーベットに浸す
 北海道の根室・花咲港で獲れたサンマ。まず漁船からシャーベット状の氷がびっしり入ったタンクに移される。魚を傷つけない細かいシャーベット状の氷が、サンマをまんべんなくおおい、ムラなく冷やせる。海水を使い、適度なマイナス温度をキープする。

○何度も行われるセリ
 魚を鮮度良く流通させるため、花咲港では水揚げごとに競りを行っている。そしてすばやく0度の海水をふりかけ、大きさを選別し運搬用の箱に詰められる。

○アルミ蒸着された袋に入れてスチロール箱へ
 たっぷりの氷と海水と共にスチロール箱に詰められたサンマは、内側にしかれたアルミ蒸着されたビニールによって、熱と光を反射させ、バツグンの保冷性で梱包されフェリーへ。

○フェリーで輸送中も冷蔵
 貨物フェリーには保冷車用の電源が完備されており、エンジンを切っても保冷状態で保つ事ができる。水揚げから2日目の夜には茨城県大洗港に到着。そこから築地市場へ運ばれ、翌朝には刺身で食べられる鮮度は保たれたまま店頭に並ぶ。

 これらの手順で運ばれてくる無傷で新鮮なサンマ。水揚げから3日ほどで食卓に届くが、刺身にする際にはまな板を清潔にし、手際よくさばかなければ、そこで痛んでしまう。もちろん良く研いだ包丁を使用する事をオススメする。塩焼き、煮付け、竜田揚げ、と様々な料理法で楽しめるサンマ。ずっと塩焼き派であった記者も、ぜひ刺身に挑戦したい。さらに値段の安い小ぶりのものや、刺身にするにはちょっと鮮度が心配という場合は、梅干を入れて煮てみたり、ウナギのように串に差してかば焼きするのも美味しい。いずれにしても日本酒に合う。いろいろ楽しめる秋の味覚。どうやって食べようか。

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