安倍内閣入閣直後に野田聖子総務相がこう発言した次期総裁選での“出馬宣言”に、永田町がぶっ飛んだ。
「内閣改造後、安倍内閣の支持率は、各世論調査で軒並み10%近くアップした。なかでも野田氏への期待値は高い。一時期は安倍首相の天敵とも言われ政権批判を繰り返していたが、安倍首相、自民党を完全に救った形となった。“永田町のジャンヌダルク”への有権者の期待も膨らんでいる」(自民党関係者)
37歳で郵政相となり“日本初の女性首相”の呼び声高かった野田氏も、すでに56歳。一昨年も総裁選出馬を模索したが、無派閥のため推薦人20人を集められず断念。公言した来秋の出馬も困難はつきまとうが、自民党の某派閥幹部は言う。
「来秋の総裁選では大きなつまづきがなければ当然、安倍首相が立候補する。もう1人確実なのは石破茂氏。しかし、安倍対石破だけでは党内の対立がエスカレートする。その意味でも、開かれた総裁選としこりの解消のため、野田氏の立候補を支援する動きも出てきた。次回の立候補は可能だし、勝ちは無理でもそこで認知されれば、首相の座は見えてくる」
野田氏の大きく出た発言は、女性首相へ向けての第一歩だというが、一方で同じくその座を狙うとされているのが、65歳になる小池百合子都知事だ。
全国紙政治部記者が断言する。
「小池氏も国政復帰し、首相を狙っているのは間違いない。そのタイミングは、都知事2期目途中、東京五輪を無事やりとげた直後です。今の勢いをもってすれば、小池新党は50から60議席を持ち、その時は政権のキャスチングボートを握っている」
しかし、その時に立ちはだかるのは、やはり野田氏だという。
「野田氏は次の次、つまり'21年の総裁選では本気で狙ってくる。そこで何らかの形で壮絶な争いになるのは必至です」(同)
2人は焼鳥屋で日本酒を酌み交わすほど親しい間柄とされる。一昨年、小池氏は野田氏が総裁選出馬を模索する際に協力し、昨年は自民党に反旗を翻した小池氏が都知事選に出馬する際、野田氏が陰で応援に駆けつけたほどだ。
「ただし、首相の座争いとなれば話は別。そもそも野田氏は二世議員で、小池氏はニュースキャスター上がり。郵政民営化の際の選挙でも、反対した野田氏に対し、小池氏はその反対派を潰す刺客として立ち回った。女性政治家同士、相当意識しているはずですよ」(同)
鉄の熟女バトルの行方に注目だ。