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フェルメールはタイムトラベラー!?

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画像はイメージです。

 現在、東京都美術館でオランダが生んだ天才画家ヨハネス・フェルメールの作品を集めた「フェルメール展」(8月2日〜12月4日)が開かれている。世界的に知られるフェルメールであるが、その存在については謎に包まれている部分が多い。時代を超えた絵画センスゆえに、未来から来たタイムトラベラー説さえあるという。

 「彼は生業に居酒屋と宿屋を営んでいたということ以外その生涯については多くの謎に包まれています。さらに、現在確認できる彼の作品がわずか37点とあまりに少ないことも、彼がミステリアスな存在として語られる一つの要因ではないでしょうか」(美術愛好家)
 非常に謎めいた存在のフェルメールであるが、実は、彼はヨーロッパのオカルトマニアの間では未来からやってきた「タイムトラベラー」と呼ばれているのである。
 「フェルメールはまるでカメラで写真を撮ったような構図の作品が多いのです。多くの美術専門家はピンホールカメラを用いたという説を唱えていますが、彼の作品の構図はカメラが発明された当初のアングルではなく、ある程度普及し、多くの人が趣味としてたしなむようになってから現れ始めたアングル。普及後のカメラで使われたアングルで作品を描いたセンス自体が奇跡に近いですし、実際にフェルメール以外の画家で、少し離れた並行位置から空間を捉える作家というのは皆無でした」
 また、フェルメールの絵画技法も独特だという。
 「フェルメールの作品はタッチが驚くほど平坦で油彩独特の絵の具の窪みが少ないのが特徴です。これは非常に変わった筆使いで、この筆使いを可能にする絵の具の調合は当時としては非常に珍しい彼独自の調合と言われています」
 当時の人間からはあまりにもかけ離れていたセンス、そして、絵の具の調合。また、ただの居酒屋の店主が残す世界的な名作…。以上のような理由からフェルメールは時空を超えたアクセスができる人間だったのではというのがタイムトラベラー説としての根拠なのだが…。
 「しかし、彼は17世紀の当時からオランダでは一定の評価を得ていた画家ですし、彼のタッチにしても酒を飲みながらほろ酔い気分で絵を描いた結果という説もあります。情報が少ない分、このような天才はミステリアスな存在として語られ、その延長上にタイムトラベラーという説が出てきたのでしょう」と前出の美術愛好家はタイムトラベラーの説をやんわりと否定した。
 しかし、フェルメールの作品が持つ独自の世界観はとても1600年代の人間のものとは思えないし、そのようなウワサをささやきたくなる人間の気分も分からないではない。
 季節は芸術の秋。せっかくの機会なので、実際に美術館に足を運びフェルメールの作品を鑑賞するのもいいのでは。この超越したセンスはタイムトラベルのたまものだと、ちょっと違った角度で作品をたしなむのも面白いかもしれない。

(写真=窓辺で手紙を読む女(1658年〜1660年))

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