――“R−1”から4か月過ぎましたが、効果のほどは?
「放送が終わったあとはLINEが200〜300件も来たり、アーティストさんがツイッターとかラジオで、“いい!”って言ってくださったりしましたね。GLAYのTERUさん、back numberさん、シドさん。松尾スズキさんは、私のフレーズの“不思議〜っ!”を使ってツイートしてました」
――そもそも、ネタになっているジブリ作品は好きなんですよね。
「もちろん!『風の谷のナウシカ』は、私が生まれた84年の公開なので、さすがに無理ですけど、『耳をすませば』以降はかならず劇場で観てます。きっかけは、『魔女の宅急便』のキキをやっている声優の高山みなみさんが、『名探偵コナン』のコナンもやってて。私はジブリの前にコナンのものまねをやってたんで、だったらイケるんじゃないかと。ジブリでも私は、宮崎(駿)作品に出てくるイメージのほうで作ってて、明るく元気いっぱいで、芯が強くて、自然に優しくて、落ちこんだりもするけど前向きに走る、みたいな。それを現実の世界に呼びこんで、1本のネタにしてみたらどうだろうと思って作ったら、反応があったんですね」
――驚くのは、大学卒業後はテレビ番組のADさんなんですね。仕事はそうとうキツかったんじゃないかと思いますが。
「スペシャル番組を同時期に2本進行してたときは、追いこみの1か月はお風呂に3回しか入れませんでしたね。恵比寿のオフィスで、床に転がって寝てました。いちばん下っ端だったんで、リサーチ、映像の許可どり、編集のサポートとか、なんでも。UFOの番組だったときは、先輩から“1年以内にUFOにさらわれた人を探してこい”と言われて、ガチで探したり(笑)。あと、暑いところに漬けものを置いておくと、発酵して爆発するという検証企画をやったときは、真夏に暖房をガンガン入れて、タッパーに詰めた漬けものがいつ爆発するか、ずーっと見てるという(笑)。48時間かかったのかな。でもたぶん、その映像は使われてないと思います」
――のちに、女優に転向。ようやく表舞台に立ちました。
「『東京豚女』という短編映画の主役をやったんですよ、豚女役で(笑)。過食症でストーカーで引きこもりの役をやったんですけど、ベッドシーンで相手の俳優さんが、私の足を叩くプレイをしてきたんですね。私も激しく応戦しなきゃ! と思って、声を出したら、カットがかかって。それはプレイじゃなくて、監督の“早く台詞を言え”という合図だった(笑)。むちゃくちゃ恥ずかしかったです。あと、お笑い芸人から銀座の№1ホステスを目指すという映画にも出たんですけど、監督さんが途中で逃げて、公開されなかった。6月の海の中で3時間撮影して、塩水にずっと入ってたんで、次の日に目が開かなくなったりしたんですけどね。大変でした」
――最後に、今後の夢は?
「ジブリ作品の声優さんをやりたいというのは、ずっとありますけど、ドラマ・映画にも出てみたいです。友近さんとかハリセンボンの(近藤)春菜さんとかに憧れてます。あと、昼や朝の情報番組が似合うタレントになりたいというのもあるんです。みんなが明るく笑って観られる『ヒルナンデス!』(日本テレビ系)とか、『1億人の大質問!?笑ってコラえて!』(同局)とか、大好きで。お笑い界の関根麻里さんになるというのもありますし。なんか、いっぱい言っちゃった。不思議〜っ!」
【プロフィール】'84年9月生まれ、千葉県出身。2008年に芸人デビュー。浅井企画所属。