ただただ、ア然だ。前日、新馬戦に騎乗した飯田騎手がヒザを負傷して急きょ騎乗した角田騎手がロアリングを優勝に導いた。前半3Fが32秒1の超ハイペース。これに巻き込まれて6着に沈んだのが1番人気のアストンマーチャンだが、ロアリングは中団をマイペースの追走。荒れた芝をよけながら、直線一気に抜け出した。
「初めて乗ったので、よく分からない。でも、雰囲気は良かった。ゲートが遅いと聞いていたので、その点だけ。うまく出れました。芝の荒れが少ないところを走れたのは、この枠(15番枠)かな。枠順も大きかったですね」
牡の6歳馬。前走の北九州短距離Sまで今年は準オープンをひたすら走っていた。デビュー30戦目で、これが重賞初制覇。飯田明師は「まさか、勝つとは。次は千四を考えていたけど、千二を使うしかないよね。次はセントウルS(阪神9月9日 GII)かな」とうれしい苦笑いだ。
この勝利で、サマースプリントシリーズ第2位に躍進したロアリングが台風の目になるか。短距離戦線は「大混戦」だ。