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サンリオの遊園地 V字回復の秘策

 9月9日に経産省が発表した「特定サービス産業動態統計速報」によると、2019年7月の遊園地・テーマパークの売上高は前年同月比1.4%増の561億円。11カ月連続で増加となり、テーマパーク業界が好調なことが明らかになった。

 「中でも絶好調なのが、『ハローキティ』や『マイメロディ』などのかわいいキャラクターと触れ合えるテーマパーク『サンリオピューロランド』です」(経済ジャーナリスト)

 2017年度に来場者数が過去最高となる198万人を記録し、翌年度には約220万人を突破したピューロランドだが、1992年から2013年までは低迷期が続いていた。

 「1990年12月の開園から約半年で入場者数100万人を突破し、1991年の来場者数は194万8000人を記録したが、直後のバブル崩壊とともに集客数が減少。2013年には年間来場者数が約114万人にまで落ち込み、“サンリオのお荷物”と呼ばれていました」(同)

 来場者数がV字回復する転機となったのは、2014年にサンリオピューロランドの館長に小巻亜矢氏が就任したこと。小巻氏は、イケメン俳優のミュージカルや、オールナイトのクラブイベントを開催するなど、従来は子供向けだったピューロランドに大人も楽しめる要素を取り入れたのである。

 「小巻氏は、就任後すぐに社員一人一人と面談を行い、現場の意見を経営に反映させた。さらに、既存のサービスやルールにとらわれず、新たなサービスを提供することに果敢に挑戦した。長年の伝統や格式ばかりにとらわれがちな大企業病に陥っている企業は、ピューロランドの復活劇から学ぶことも多いはずです」(テーマパーク業界に詳しい経営コンサルタント)

 開催中のラグビーワールドカップや来年の東京五輪など、外国人観光客の増加で、さらなる集客増が確実視されるピューロランド。2024年には中国の海南島に「ハローキティのテーマパーク」も開業予定だ。

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