青柳教授は2002年から13年にわたり司法試験考査委員を務めてきた斯界の著名人で、今年の司法試験の問題作成では、自身の専門である憲法の問題形式を取りまとめる「主査」を務めた。気になるのは、教授が“お漏らし”をした教え子との関係だ。
「教授の年齢からどこまでかは分かりませんが、男女の関係があったのでしょうか? 青柳教授はプライドが高く、女性をひいきすることで有名。それで付いたあだ名が名前の一文字とエッチを引っかけて『ブルー(エッチ)卿』です。女子学生を高級レストランなどに誘うとの評判もあり、実際に行った知り合いもいる。飲み会では女子といちゃついたり、会の終了後に2人で夜の街に消えちゃったことが…という噂もありました。そうしたことで毛嫌いされ、教授の授業を取らない女子学生もいたぐらいです。逆に考査委員だからと教授に近づく女子学生もいましたね」(大学院関係者)
今回、この受験生の論文の解答が教授の模範解答に似過ぎていて発覚したが、これまで漏えいの疑いがありながらスルーされたケースもあるのではないか。前出の三井氏はこう憂慮する。
「この試験問題漏えい事件は、受験生が問題作成者の教え子であることや、青柳教授を13年もの長きにわたり考査委員の職にとどまらせた法務省の体質に問題がある。青柳教授による“余罪”や“氷山の一角”も疑われる。司法の世界では裁判官、検察官、弁護士の法曹三者の同族意識が強く“ムラ”を形成している。法学部や法科大学院の大物教授も、そのムラの住人だ。今回の事件はムラの住人である検察が、村長(法務省)の悪しき体質にメスを入れられるかどうかだが、期待はできない。国会で追及する必要がある」
確かに、司法試験制度の根幹に一石を投じた程度で済ませてはならないだろう。