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SMAP・中居正広が番組で見せた涙

 今夜、いよいよ『SMAP×SMAP』(フジテレビ系)が、20年9か月の歴史に幕を下ろす。生放送はなしで、過去の映像でつなぐ、およそ5時間のワイド特番。5人のそろい踏みは、300万枚の出荷枚数を誇った大ヒットソング『世界に一つだけの花』を熱唱して、終焉となるようだ。最後の収録では、中居正広の目に光るものがあったというが、振り返れば、中居はフジの番組ではよく涙を見せる。

 真っ先に想起されるのは、13年4月、結成25周年を祝して放送された『SMAP×SMAP はじめてのSMAP5人旅スペシャル』だ。半ば強制的に5人は1泊2日で、兵庫・有馬温泉へ宿泊。思いきり遊んだその夜、旅館内のカラオケパブに浴衣姿の5人が現れて、自曲を満喫。実に23曲も歌いあげ、終盤で歌った『BEST FRIEND』で、中居が号泣したのだ。酔っぱらっていたこともあり、この曲が発売された92年は「辛いことが多かった」と回想した。

 仲間との友情を語ったこの名曲『BEST FRIEND』は、中居の涙腺を刺激するようだ。96年5月、幼少期から抱いていたオートレーサーになりたい夢をかなえるために、森且行が脱退。その最後のライブとなった“スマスマ”SPで、ラストソングとなったのがこの曲。涙が止まらなくなってしまった中居はとうとう仕切ることができず、木村拓哉がその場を回す事態に。「森且行って人間に会えて良かったと思います。今まで本当にありがとう。 頑張ってな、森」と声を震わせた中居。のちに、森の脱退時はSMAPが解散危機に直面したと語っていることから、6人体制でなくなることは、一大事だったようだ。中居は当時、23歳と若かったこともあり、珍しく泣きじゃくったのだ。

 さらにさかのぼること93年正月、フジテレビの『新春スターかくし芸大会』で、正道会館の空手に挑戦。ハイライトシーンのすいかを割る場面で、中居が失敗。悔しさのあまり、涙を流して、悲壮感に包まれた。この“迷場面”は以降、SMAPがフジテレビに出演した歴史を振り返る際に、必ずと言っていいほどチョイスされては、中居が赤面するという流れが定番となっている。

 「テレビでは泣かないんだけど、泣くのは絶対にフジテレビ」と、“スマスマ”特番でかつて漏らしたことがあるが、たしかに“5人旅”以降は、どんなに感動的なシーンでも涙を見せることがない。尊敬するダウンタウン・松本人志のポリシーである「バラエティに涙は不要」を、忠実に守っているようだ。それだけに、号泣シーンは超貴重なのだ。

 今夜の“スマスマ”では、どんな涙のシーンがセレクトされているか。気になるところだ。

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