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【ドラマティックレビュー:武蔵野S】新たな愛されホース? イジゲンが勝利

 3歳馬イジゲンの過去のレースを振り返ると出遅れる可能性は五分五分。GIで好走してきたシルクフォーチューン、ダノンカモンが出走し、レースのレベルが上がる今回、出遅れは禁物。レース前に陣営から「唯一の不安要素はゲートだけ」というコメントが出ていたが、裏を返せば能力は間違いなくあるという自信の表れとも受け取れた。しかし、イジゲンは大きく出遅れながらも能力の高さを見せつけた。

 スタート直後から大きく離されるも、徐々に加速し馬群の外からまくるように進出。好位へ付け直線へ向くと各馬を置き去りに。4番人気ガンジスが追ってくるも最後は余力を持ってゴール。シルクフォーチューン、ダノンカモン、バーディバーディは東京巧者。休み明けとはいえ、イジゲンは大きく出遅れてのスタートした圧倒的不利な状況。それにも関わらず完勝したのだから相当高い能力を持っている馬と見ていいだろう。

 能力は高いがゲート難があった馬といえば、最近ではペルーサが記憶に新しい。ゲート難は勝敗を分ける大きな要素でありながら、ペルーサの単勝人気はいつも上位。レースを重ねるごとにペルーサの出遅れ癖はおなじみとなり、出走するレースは常に発馬に視線が注がれるようになる。上手くスタートを決め、出遅れなかったときにはスタート直後から歓声があがったこともあった。馬券はともかく、多くの競馬ファンたちはいつの間にか、ペルーサの弱点に愛おしさを感じ始め、気づけば虜になっていたのである。完璧な男よりちょっとダメなところがある男の方がモテるという話を聞いたことがあるが、ペルーサはいい例かもしれない。

 出遅れながらも重賞初勝利を飾り、能力が高いことを証明したイジゲン。ペルーサのような愛されホースになりそうところも含め、今後が楽しみな1頭だ。

〈プロフィール〉近藤雄亮:キャリア3年目の若手放送作家。売れっ子作家ではないため安定した生活をするには競馬の成績がカギ。今年度のおこづかい馬券の成績は現時点で回収率149%、プラス収支をキープ。Twitterのアカウントは「@minoru1202」。

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