前作の「あまちゃん」(能年玲奈主演)が全話平均で20.6%(数字は以下、すべて関東地区)の高視聴率をマークし、数々の社会現象を巻き起こしたとあって、「ごちそうさん」はかなりのプレッシャーのなかでのスタートとなったが、そんな局側の不安を一掃している。
「ごちそうさん」は東京の洋食店の娘として生まれた食いしん坊の「め以子」(杏)が、家に下宿している大阪出身の帝大生・西門悠太郎(東出昌大)に恋をして、やがて、大阪に嫁いで、激動の大正、昭和を生き抜いて、夫・悠太郎への愛を貫く半生を描いたドラマ。
初回(30日)は22.0%で、「あまちゃん」の初回(20.1%)を上回る好発進。その後も、第1週は第2話(10月1日)=20.5%、第3話(2日)=21.5%、第4話(3日)=20.7%、第5話(4日)=20.8%、第6話(5日)=20.9%と上々のスタート。
杏が本格的に登場した第2週も、好調が続き、第7話(7日)=21.7%、第8話(8日)=21.4%、第9話(9日)=22.5%、第10話(10日)=20.8%、第11話(11日)=22.0%と、実に初回から11回連続で20%を超えた。
第12話(12日)こそ、18.9%と初めて大台を切ったものの、好調ぶりをキープし、第3週の第15話(16日)では27.3%を記録した。16日午前、台風26号が本州、伊豆諸島を直撃し、視聴者がNHKの台風情報に注視した影響もあったとみられるが、それにしても、午前8時台で、この数字は驚異的。
「あまちゃん」の最高視聴率は第145話(9月16日)の27.0%で、「ごちそうさん」は早くも、その最高視聴率を超えた。実は9月16日午前も、台風18号が本州に上陸しており、台風の襲来が朝ドラの視聴率アップに貢献するという、なんとも皮肉な結果となっている。
快調なスタートを切った「ごちそうさん」。杏の演技への視聴者の評判も上々のようで、今後の視聴率推移に注目が集まるところ。
(坂本太郎)