今年3月にマカオで重賞(マカオギニー)を制した内田利騎手に続き、2カ月間の遠征となる。2006年には地方通算1000勝を達成し、2度目の愛知リーディングを獲得。その実力を買われ、中央競馬での騎乗機会も増えた。同時に以前から海外で腕を試したいという思いもあり、三十路を迎えた節目の年に新たなチャレンジを決断した。
日本で出発前最後の騎乗となった5月30日、浦和のさきたま杯は人気薄のキングスゾーンに騎乗。強敵相手に果敢にハナを奪って、あわやのアタマ差2着に粘り込んだ。「あそこまで行ったら勝ちたかった。悔しいです」と唇を噛んだが、攻めの好騎乗はさすが。
大のビール党は「初の海外遠征で持って行くものは日本のビール。スーツケースいっぱいに持ってきたい」と冗談を飛ばしつつ、「リーディングの自分が活躍できないと名古屋のジョッキーのレベルも低いといわれてしまいますからね」と気を引き締めて旅立った。