エイシンタイガーとの2頭出しとなる西園調教師も色気十分だ。「勢いではエイシンタイガー、実績ではコスモベル。立場上、どちらがいいとは言いにくいけど、それはオレの雰囲気を見て判断してくれ」
明らかに人気は6月のGII・CBC賞で古馬相手に2着善戦のエイシンタイガーだ。しかし、トレーナーの評価は互角、いやそれ以上だ。
前走の高松宮記念(5着)後は、北海道のビッグレッドファームに放牧へ。ここでリフレッシュしながら夏に向けての下地を整えてきた。6月中旬に帰栗してから2本目となる1週前追いでは坂路で何と800メートル49秒4の快時計をマーク。“夏は牝馬”の格言を証明するような動きで絶好調アピールしている。
「僕自身がビックリするくらいインパクトのあるケイコだったね。放牧先からきっちり乗り込んでいるので仕上げに関してはまったく問題ないよ」と西園調教師も自信をみなぎらせる。
明け5歳の今年にブレイクした同馬だが、もともと陣営は2歳時からの活躍を見込んでいた。新馬V直後に阪神JF(10着)へと挑戦したのもその証し。米国産で早熟タイプとの見方だったが、5歳になってから本格化。この意外な成長に指揮官も驚きの表情を浮かべる。
「アメリカ産は普通、早い時期から活躍するのが多い。なのにこの馬は年を取ってから。こんなタイプは珍しいね。当然、今年こそは重賞を勝たせてあげたいし、ピッチ走法で直線競馬は合っている。ここは最大のチャンスと思っているよ」
異色の米国産馬が夏の越後で爆発だ。