これまで、国際アマチュアボクシング連盟(AIBA)が設けたルールでは、年齢制限の上限が34歳だったが、AIBAのルール変更で、年齢上限が34歳から40歳に引き上げられたことが分かった。
今までのルール下では、山崎が現役選手を続けられるのは、35歳の誕生日を迎える来年2月4日の前日まで。このままでは、リオ五輪どころか、選手生命も1年を切っていたが、今回のルール変更で選手寿命が延びた。
これで、山崎は安心して練習に専念することができるようになるが、問題はリオ五輪の年齢上限。日本連盟関係者によると、リオ五輪で40歳を上限とする新ルールが適用される可能性があり、次回のAIBA理事会で協議されるという。新ルール適用が決まれば、山崎にも出場資格が生まれる。
山崎はロンドン五輪出場を目指して、昨年5月に中国で開催された「アマチュアボクシング女子世界選手権」にミドル級で日本代表として出場。3回戦まで進出したが、同階級でアジア最上位になることができず、五輪出場権を逃した。
しばらく、ボクシングから離れていた山崎は、12月の「アマチュアボクシング女子全日本選手権」(山形)で復帰。決勝戦の対戦相手の石井智紋(福山平成大コーチ)が棄権し、不戦勝で全日本のミドル級を制した。
さる4月2日には、東京・後楽園ホールで開催された「女子チャレンジマッチ」に出場。2年前のデビュー戦で敗れた薛春秋(台湾)に判定勝ちし、リベンジを果たした。
恩師である梅津正彦トレーナーはがんで闘病中。師匠のためにも、1日でも長く選手を続けたかった山崎にとっては、年齢上限引き上げは朗報。リオ五輪でも、新ルールが適用されることが望まれるところだ。
(落合一郎)